「can」の過去形は?正しい意味を伝える3つの使い分け
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「can」の過去形って何でしょうね?
学校の授業では「could」って習います。
でも、英会話が得意な人が「『could』には別の意味があるんだよ」なんて言ったりするので困ってしまうんですよね。
学校の教科書が正しいのか、英会話が得意な人が正しいのか・・・
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
今日は、「can」の過去形について説明します。
「can」の過去形=「could」だったら簡単なのですが、実は「could」には別の意味もあるし、「~できた」の別の言い方もあるので、そう簡単にはいきません。
そこで、この記事では「can」の使い方と、「can」の過去形について説明します。
「can」は中学1年で習う簡単な言葉ですが、使い方は意外に奥が深いので、この記事を読んで確実にマスターしてください。
目次
「can」の使い方
「can」の過去形について説明する前に、「can」の使い方について復習しておきます。
なぜなら、「can」の使い方を理解した上で「can」の過去形について学ばなければ、「can」の過去形を正しく使いこなすことができないからです。
まず、「can」は助動詞なので「can」だけでは意味をなすことができず、以下のように動詞と一緒に使われます。
以下に例をあげますね。
My daughter can swim faster than her older brother.
娘は、彼女の兄よりも速く泳ぐことができます。
上の英文では、「swim」(泳ぐ)という動詞の前に「can」を使うことで「~できる」という意味を足しています。
なお、学校の英語の授業では、「can」の意味を「~できる」と習うので、「can=できる」というイメージがありますが、実は他にも意味があります。
「can」が表す意味は以下の3つです。
- 能力・可能:「~できる」
- 許可:「~してもよい」
- 推量・可能性:「~がありうる、~することがある」
上記の「can」の使い方について、1つずつ説明します。
能力・可能「~できる」
「能力・可能」を表す「can」は、以下のように「be動詞 + able to」(~できる)に置き換えることができます。
I can swim faster than my husband.
私は、夫より速く泳ぐことができます。
↓
I am able to swim faster than my husband.
上の英文で、「can」は泳ぐ能力があること(~できる)を表しています。
ところで、英語では、助動詞を2つ並べて使うことはできません。
たとえば、「~できるでしょう」と言いたいときに、「can」(~できる)と「will」(~でしょう)」を組み合わせて「can will」と言うことはできません。
だから、「can」を「will」など他の助動詞と一緒に使いたい場合は「be able to」(~できる)を使います。
I will be able to go there tomorrow.
私は明日そこに行くことができます。
許可「~してもよい」
「can」は「~してもいい」という許可の意味を表すこともできます。
My name is Hiroshi, but you can call me “Hiro.”
私の名前はヒロシですが、「ヒロ」と呼んでもいいですよ。
「can」を疑問文で使うと、「~してもいいですか?」という許可を相手に求めることができます。
Can I close the window?
窓を閉めてもいいですか?
また、相手に動作を依頼するときにも使います。
Can you go shopping?
買い物に行ってくれませんか?
つまり、「Can you go shopping?」と言った場合、「あなたは買い物に行くことができますか?」という「できるかどうか」を聞く疑問文になるわけや。
それに対して「will」には「意思」という意味がある。
そやから、「Will you go shopping?」と言った場合、「あなたに買い物に行く意思はありますか?」という意味になる。
推量・可能性「~がありうる、~することがある」
「can」を肯定文で使うと可能性(~がありうる)を表します。
He can pass the exam.
彼は試験に合格する可能性があります。
否定文で使うと推量(~のはずがない)を表します。
It cannot be true!
それが本当のはずがない!
「can」の過去形
「can」の過去形としては、「could」、「was/were able to」、「managed to」を使うことができます。
「could/was(were) able to」を使う場合
以下の2つの条件を両方とも満たすときは、「could」または「was/were able to」を使います。
- 「~できた」という意味のとき。
- 過去にその動作・行為を行う能力があったとき。
I could play the piano when I was ten years old.
私は10歳のときピアノを弾くことができました。
I was able to run faster when I was younger.
若いときは、もっと速く走ることができました。
ただし、何かを1度だけできたときには「could」は使えないので「was/were able to」を使いましょう。
「was/were able to」を使う場合
過去に1度だけその動作・行為を行うことができた場合は、「could」を使うことができません。
その代わりに「was / were able to」を使います。
I was able to get the train this morning.
私は今朝、電車に乗ることができました。
I was finally able to unlock the door.
私はついに、ドアの鍵を開けることができました。
「manage to」を使う場合
「could」や「was / were able to」とは別に、「managed to」も「can」の過去形として使える場合があります。
「manage to」は「なんとか~する」という意味があるので、過去形にすると「なんとか~した」という意味になります。
My daughter managed to eat three bowls of rice in five minutes.
娘は、5分で3杯のご飯をなんとか食べることができました。
My son managed to finish his homework in one day.
息子は、何とか宿題を1日で終えることができました。
否定文の場合
「~することができなかった」という否定を表すときは、「could」と「was / were able to」のどちらでも使うことができます。
He couldn’t attend the meeting yesterday.
彼は昨日、会議に出席することができませんでした。
上の英文は、下のように「wasn't able to」を使って言い換えることもできます。
He wasn’t able to attend the meeting yesterday.
「could」の特殊な使い方
「could」は「can」の過去形「できた」という意味以外でも使うことができます。
「can」の丁寧な言い方
許可「~してもよい」の意味で使う場合、「can」を「could」に変えると丁寧な表現になります。
以下に例をあげます。
Can you take a picture of me?
私の写真を撮ってもらえる?
上の英文で使われている「can」を「could」に変えると、丁寧な表現に変わります。
Could you take a picture of me?
私の写真を撮っていただけますか?
この用法では、「could」を使っていても過去の意味にはならないので注意してください。
「~しようと思えばできる」という意味
「could」には、「~しようと思えばできる(でも、しない)」という意味もあります。
これを仮定法と言います。
以下に例をあげます。
I'm starving. I could eat a horse.
腹ぺこだよ。馬1頭でも食べられそうだ。
※「starve」=飢える
I could do it.
やろうと思えばできるんだよ(でもしない)。
「can」の過去形を英会話で使いこなすには
「can」の過去形について理解してもらえましたか?
単純に「could」を使えばいいというものではなく、「manage to」や「be動詞 + able to」など状況に応じて使い分ける必要があるので、しっかりと覚えておいてください。
「can」の過去形を英会話で使いこなすには
このような文法は、頭で理解すれば筆記試験では解答できますが、英会話のときに使いこなせるようにはなりません。
覚えた文法を英会話で使いこなすには、そのための専用の勉強が必要です。
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