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動名詞と不定詞の使い分け|7分で理解できる必須の3パターン

 2017/05/25 文法
この記事は約 9 分で読めます。
動名詞と不定詞の使い分け

このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。


こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。

今日は、動名詞と不定詞の使い分けについて説明します

動名詞とは、動詞のing形のことで「~こと」という意味があります。
不定詞とは、動詞の原形の前に「to」を付けたもので、不定詞も「~こと」という意味を表すことができます。

では、動名詞と不定詞のどちらも「~こと」という意味を表すことができるなら、どのように使い分ければいいのでしょうか?

文法が苦手な人でも分かるように説明しますので、最後まで読んで動名詞と不定詞の使い分けをマスターしてください。

動名詞と不定詞の違い

動名詞と不定詞の名詞的用法は、どちらも「~すること」という意味を表すため、混同してしまいがちです。

そこで、動名詞と不定詞を使い分けるときのポイントについて説明します。

不定詞と動名詞の性質の違いとして、以下の点があります。

不定詞=「未来」について話すときに使う

これから、何かの行動をとろう、何らかの状態になろうという意思や感情を表す動詞に付く傾向がある。

動名詞=「過去」について話すときに使う

現在または過去について何かするという動詞に付く傾向がある。

これだけでは意味が分からないと思うので、以下に例をあげて説明します。

Remember to visit his house.

彼の家を訪れることを覚えておいてください。
(まだ訪れていない)

上の英文では、「to visit」というto不定詞が使われています。

まだ家を訪れていないので、未来について話していることが分かります。

I remember visiting his house.

私は、彼の家を訪れたことを覚えています。
(すでに訪れた)

上の英文では、「visiting」という動名詞が使われています。

「訪れたこと」を覚えているわけだから、過去について話していることが分かります。

つまり、「不定詞」は「未来志向」であり、「動名詞」は「過去志向」であると言えます。


以下に、動名詞と不定詞の違いが分かる他の例を紹介します。

My son has forgotten to come here.

息子は、ここに来ることを忘れています。

※forget-forgot-forgotten=忘れる

My son will never forget visiting this theme park.

息子は、このテーマパークを訪れたことを決して忘れないでしょう。

I regret to say that your son did not pass the examination.

残念ながら、息子さんは試験に合格しなかったとお伝えしなければなりません(これから言う)。
(息子さんは試験に合格しなかったことを言うことが残念です)

I regret telling you that your son did not pass the examination.

息子さんが試験に合格しなかったことをあなたに知らせたことを後悔しています(すでに言った)。

動名詞と不定詞の使い分け

動名詞と不定詞はどちらも、「~すること」という同じ意味を表すことができます。

でも、動名詞しか使えない場合や、不定詞しか使えない場合もあります。

動名詞しか使えない場合

動詞によっては、目的語として動名詞しか使えない場合があります。

たとえば、以下の動詞の後には動名詞しか使えません。

mind~ing:~するのを気にする
enjoy~ing:~することを楽しむ
give up~ing:~することを諦める
admit~ing:~したことを認める
finish~ing:~し終える
escape~ing:~するのを免れる
put off~ing:するのを後回しにする
stop~ing:~するのを止める

筆記試験のために勉強している場合は、頭文字をとって、「megafeps(メガフェップス)」と覚えておくと便利です。

以下に例を紹介しますね。

We enjoyed studying English.

私たちは英語を勉強することを楽しみました。

上の英文は、以下のようにto不定詞を使うことはできません。

× We enjoyed to study English.


I stopped reading the book.

私は本を読むのを止めました。

上の英文は、以下のようにto不定詞を使うと違う意味に変わってしまいます。

I stopped to read the book.

私は、本を読むために立ち止まりました。

不定詞しか使えない場合

動詞によっては、目的語として不定詞しか使えないものもあります。

decide to~:~することに決める
plan to~:~する予定だ
want to~:~したい
hope to~:~することを望む
need to~:~する必要がある

これらの動詞を使う例文を紹介します。

I decided to go to the U.S.

私はアメリカへ行くことに決めました。

He wants to be a doctor.

彼は医者になりたいと思っています。

これらの動詞には、「I decided going to~」や「He wants going to~」のように動名詞を使うことはできません。

動名詞か不定詞で意味が異なる動詞

「remember to~」や「remember~ing」など、動詞によっては、目的語として動名詞を使うか不定詞を使うかで意味が異なるものがあります。

以下に、具体例をあげます。

stop~ing~:~するのを止める
stop to~:~するために止まる

try~ing~:試しに~する
try to~:~しようとする

forget~ing~:~したことを忘れる
forget to~:~することを忘れる

以下に例を紹介します。

I stopped to watch the building.

私はその建物を見るために、立ち止まりました。

My son stopped smoking when I entered the room.

私の息子は、私が部屋に入ったときにタバコを吸うのを止めました。

I tried to lift the bag.

私は、そのカバンを持ち上げようとしてみました(持ち上がったかどうか分からない)。

I tried lifting the bag.

私はそのカバンを持ち上げてみました(持ち上げることに成功した)。

He has forgotten to come here.

彼は、ここへ来ることを忘れています。

I will never forget visiting this country.

私は、この国を訪れたことを決して忘れません。

使い分けを覚えにくい場合は、不定詞は未来志向で、動名詞は過去志向ということを思い出しましょう。

たとえば、「stop~ing」は、「すでにしていることを止める」という意味なので過去思考と考えられます。

一方、「stop to~」は、「~するために止まる」という意味なので未来志向と考えられます。

どちらを使ってもあまり変わらない動詞

動詞によっては、目的語として動名詞を使っても不定詞を使ってもあまり意味が変わらないものがあります。

以下に、具体例をあげます。

begin~:~を始める
cease~:~をやめる
continue~:~を続ける
start~:~を始める
like~:~が好き
love~:~を愛する
prefer~:~をより好む
hate~:~が嫌い

以下に例を紹介します。

The little girl began to cry.

小さな女の子は泣き始めました。

The little girl began crying.

小さな女の子は泣き始めました。

My son likes to watch TV.

息子はテレビを見るのが好きです。

My son likes watching TV.

息子はテレビを見るのが好きです。

上に紹介したような動詞を使うときは、ニュアンスなど微妙な違いはありますが、動名詞を使っても不定詞を使っても大きな違いはありません。

アキラ
動名詞と不定詞について復習したい場合は、以下の記事を読んでほしい。

⇒動名詞とは?英会話に必須の4パターンを8分で解説

⇒不定詞とは?文法で挫折した人も安心のカンタン3パターン

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ライター紹介 ライター一覧

アキラ

アキラ

株式会社トランス・ダイナミック代表取締役。原田メソッド認定パートナー。
ニュージーランドとアメリカで留学・就職を経験。中学生・高校生・社会人に英語指導をしたあと翻訳者として独立。TOEICは、試験勉強を一切せずに一発で940点。

現在は、翻訳事務所を運営しながら、英語学習者向けの情報配信、英会話教材の開発・販売、翻訳通信講座の運営を行っています。

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