「can」の意味と使い方、9分で学べる英語の基礎と誤解の避け方
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こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
今日は、助動詞「can」の意味と使い方について説明します。
あなたは「can」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?
私は、前アメリカ大統領のバラク・オバマ氏が演説で使った「Yes, we can!」を思い浮かべました。
「私たちは、アメリカ社会をもっとよくすることができる!」という意味の言葉ですね。
このように「can」は日常会話でよく使われる重要表現ですが、学校で習うことは簡略化されているために、現実の使い方と少し違う部分があります。
この記事で詳しく説明しますので、この機会に「can」の意味と使い方をマスターしてください。
目次
「can」の意味と使い方
英語の「can」は助動詞の1つで、「~することができる」「~してもよい」「~の可能性がある」という意味があります。
「can」は、以下のように主語の後に入れて使います。
以下に例文を紹介します。
My daughter can speak English well.
娘は、英語を上手に話すことができます。
上の英文は、「can」を使うことで「~することができる」という可能の意味を表しています。
You can use my bike.
私の自転車を使ってもいいですよ。
上の英文の「can」は、「~してもよい」という許可の意味を表しています。
It can be true.
それは本当かもしれないよ。
(それは本当の可能性がある)
上の英文の「can」は、「~かもしれない」という可能性を表しています。
「習うより慣れろ」ってことやな。
「can」の否定文
「can」の英文を否定文にするには、「can」の後に「not」を付けて「cannot」を使うか、短縮形の「can't」を使います。
「cannot」は、「can not」のように2つに分けず1つの単語として書くのがポイントです。
以下に例文を紹介します。
I cannot dance very well.
私は、あまり上手に踊ることができません。
You can't use your smartphone in the movie theater.
映画館ではスマートフォンを使ってはいけません。
It can't be true.
そんなことが本当のわけがない!
上の英文は、直訳では「それが本当である可能性はない」です。
信じたくない話を聞いたときなどに、「そんなの嘘でしょ!」という意味でよく使います。
「can」と「can't」の発音の違い
ネイティブは「can’t」を発音するときに、最後の「ト」の音をとても小さく発音します。
だから、日本人にとって「can」(キャン)と「can’t」(キャント)の発音はよく似て聞こえるため、注意していないと聞き間違えることがあります。
「can」と「can't」の発音を聞き分けるポイントは、主語と「can」のどちらが強く発音されるかです。
たとえば、「I can」と言う場合は「I」が強く発音され、「I can't」と言う場合は、「can't」が強く発音されます。
なお、聞き取れなかった場合は、「Did you say, “You can” or “You cannot”?」と聞き返しましょう。
「can not」と「cannot」の違い
「can not」と「cannot」は、どちらも「~することができない」という否定の意味を表すことができます。
でも、「cannot」を使うことが好ましいと言われています。
その理由は、「can not」は誤解される可能生があるからです。
以下の英文を見てください。
You can not eat the fish.
その魚を食べてはいけません。
通常は、上のように解釈するのが普通ですが、場合によっては以下のように解釈されることもあります。
You can not eat the fish.
その魚を食べない、ということも可能です。
つまり、「not eat the fish」(魚を食べない)ということも可能と解釈される可能性もあるのです。
また、「not only~but also・・・」(~だけでなく・・・も)などの表現と組み合わされたときに誤解される可能生もあります。
My daughter can not only speak English, but also speak French.
娘は、英語を話せるだけでなく、フランス語も話せます。
このため、「can not」より「cannot」を使う方が好まれます。
「can」の疑問文
助動詞「can」を使う英文を疑問文にするには、「can」を主語の前に移動します。
そして、「can」を使う疑問文に答えるには、「Yes, 主語 + can.」または「No, 主語 + cannot(can't).」を使います。
Can your daughter play the piano?
あなたの娘さんはピアノを弾くことができますか。
Yes, she can.
はい。引くことができます。
No, she cannot.
いいえ。引くことができません。
A:Can I talk to you now?
今、話しかけてもいいですか。
B:Sure.
いいですよ。
Can it be true?
それは本当だろうか。
(それが本当なんてことがありうるだろうか)
依頼を意味する「Can you~?」
もともと「Can you~?」は、以下のように可能かどうかを聞く表現です。
Can you come to my house in 15 minutes?
15分で私の家に来ることはできますか。
でも、「Can you~?」は「~してもらえますか」という依頼の意味でも使えます。
Can you open the window?
窓を開けてもらえますか。
また、「can」の過去形である「could」を使えば、「can」より丁寧な依頼を意味します。
Could you close the door?
ドアを閉めていただけますか。
「can」の未来形
「can」は「~することができる」という現在のことを意味する表現です。
「can」を使って未来を表現するには、未来を表す「will」と「can」を組み合わせて「will can」を使いたいところですが、助動詞を2つ並べることはできないというルールがあるのでダメです。
そこで、「can」と同じように「~することができる」という意味を持つ「be able to」を「will」と組み合わせて使います。
(主語は、~することができるでしょう)
以下に例を挙げます。
You will be able to speak English in 6 months.
あなたは6か月で英語を話せるようになるでしょう。
否定文にするときは、以下のように「will」を否定形にします。
You won't be able to speak English in 3 weeks.
あなたは3週間では英語を話せるようにならないでしょう。
※「won't」=「will not」の短縮形
「can」の過去形
学校では「can」の過去形は「could」と習いますが、「could」には「~できる(でも、やらない)」という意味もあります(文法用語では仮定法と言います)。
Yes, I could do it.
ああ、できるよ(でも、やらないよ)。
このため、「can」の過去形として「could」を使うと誤解される可能生があります。
誤解を避ける方法としては、「be able to」(~することができる)を使うことです。
My husband was able to run very fast when he was younger.
夫は、若いときはとても速く走ることができたんですよ。
「can」の過去形について詳しくは、以下のページを読んでください。
「can」と「be able to」の違い
「can」と「be able to」は同じ意味と学校で習いますが、本当は少し意味が違います。
「can」と「be able to」の違いを詳しく知りたい場合は、以下のページを読んでください。
⇒「be able to」の意味、「can」との違い重要4項目とは?
英語を自由に話せるようになる勉強法
この記事では「can」の意味と使い方について説明しました。
日本で生活しながら英語を身に付けるには、このような英文法を最初に勉強するのが効率的です。
でも、文法を理解するだけでは英語を話せるようにはなりません。
英語を話せるようになるには、そのための専用の勉強が必要です。
自由に英語を話せるようになる勉強法については、以下のページから無料で登録できるメールマガジンで説明しています。
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