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実務翻訳(産業翻訳)における専門分野の選び方

 2019/07/13 翻訳
この記事は約 7 分で読めます。
笑顔の女性

このコンテンツは、10年以上の経験を持つプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。


こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。

笑顔のアキラ

今日は、実務翻訳(産業翻訳)の仕事を始めたいと考えたときに、専門分野はどのように選べばいいのかについてお話しします。

私はプロ翻訳者を養成する翻訳講座を運営してるので、毎日、翻訳の仕事についてたくさんの問い合わせを受けます。

その中でも、トップ3に入るくらい多いのが、専門分野の質問です。

ほとんどの問い合わせは、以下の3つです。

  1. 自分には専門分野と呼べるものがないが、自分にも翻訳の仕事ができるだろうか?
  2. 何を基準に専門分野を選べばいいのか教えてほしい。
  3. 専門知識を身につける方法が分からない。
そこで、この記事では、これら3つの質問にお答えします。

趣味レベルで翻訳をしたい人には専門分野は必要ありません。

でも、実務翻訳者としてしっかり仕事をしたいなら、この記事を参考に専門分野を選んでスキルアップを目指してください。

どうして専門分野が必要なのか?

多くの人は、英語が得意なら翻訳の仕事ができると考えているようです。

でも現実には、英語が得意なだけでは翻訳の仕事はできません。

趣味レベルの仕事を単発で引き受けるくらいならできるかもしれませんが、「職業」としてやっていくには、どうしても専門分野が必要になります。

私の場合は、IT、無線通信技術、半導体製造工程、機械などが専門分野で、ウェブサイト、マニュアル、仕様書、特許明細書など、いろいろな文書を翻訳できます。

専門分野を持つことで、以下のようなメリットがあります。

  1. 同じ専門知識を持つ翻訳者の数が少ないのでライバルが減る。
  2. 「無線通信技術についての翻訳なら戸田さんに頼もう」というように、固定の取引先を持つことが容易になる。
  3. 得意分野の仕事だけ引き受けられるので、効率よく仕事ができる。
  4. より高い報酬で仕事ができる。
専門分野のない翻訳者は、ライバルが多いうえに、誰でもできる仕事の依頼しか引き受けることができないので、安い報酬で仕事をすることになります。

ですので、安定した収入を得ることは困難です。

小遣いを稼ぐ程度なら、それでもかまいませんが、プロ翻訳者として生計を立てるには専門分野を持つことが必須と言えます。

ナオ
英語が得意でも翻訳はできんのんか!
アキラ
というか、英語が得意なだけでできる仕事はないと思う。

英語はあくまでコミュニケーションの手段やから、どんな仕事をするにしても、英語+別のスキルが必要になる。

たとえば、英語の先生になるなら、英語+指導スキル+コミュニケーションスキルが必要やし、貿易会社で働くなら、英語+貿易の仕事のスキルが必要になる。

ナオ
外国人向けのツアーガイドは?
アキラ
ツアーガイドをするなら、日本の歴史や文化、案内先についての知識、接客スキルなど、いろんなスキルが求められる。
ナオ
ほ~ん。大変やな。

専門知識がないけど、翻訳の仕事を諦めた方がいいの?

今、専門知識が何もないなら、これから勉強して身につければ大丈夫です。

私自身、外国語大学の出身で専攻は英語だったので、英語以外に専門知識と呼べるものはありませんでした。

でも、翻訳の仕事をするために独学して、いろいろな分野の仕事ができるようになりました。

翻訳の仕事で求められる専門知識は、勉強することで身につけることができます。

専門知識を身につける勉強方法

一番いいのは、大学に行って勉強することですが、それができる人はほとんどいないと思います。

そこで、今の生活を続けながら勉強するには、独学をすることになります。

勉強法としては、通信講座を受けるか、書籍を読んで勉強することになります。

私自身は、IT分野はTACの通信講座で勉強し、その他の分野は本を読んで勉強しました。

通信講座のメリットは、(講座によっては)講義を動画で見ることができるのでラクチンなことと、分からないことを質問できることです。

ただし、料金が高いというデメリットがあります。

本を読んで勉強するには、あまりお金はかかりませんが、分からないことは自分で調べる必要があります。

どちらでも内容に変わりはないので、好みに合わせて選べば問題ありません。

専門分野は何を基準に選べばいいのか

専門分野を選ぶのに、絶対的な基準はありません。

私がおすすめしているのは、以下の3つを基準に選ぶことです。

  1. 興味をもって勉強できる分野であること
  2. 仕事がたくさんありそうな分野であること
  3. 10年後も存在する分野であること
たとえば、あまりにマニアックな分野では、仕事の絶対数が少ないことが予想されますので避けた方が安心です。

どの分野が10年後になくなっているかは、誰にも分かりませんので想像するしかありません。

しかし、たとえば機械やITなどは、今後もずっと続くものと考えられます。

一方、流行り始めたばかりの趣味やスポーツなどは、10年後にはなくなっている可能性が大きいので避けるべきです。

まずは、いろいろな翻訳会社のウェブサイトで公開されている取り扱い分野を見て、上記の基準に当てはまりそうな分野はどれか考えてみてください。

なお、専門分野については、過去にあった質疑応答を以下のページにまとめています。

⇒翻訳の専門分野についての質疑応答はこちら

参考にどうぞ。

実務翻訳(産業翻訳)における専門分野の選び方まとめ

実務翻訳(産業翻訳)で生計を立てるには、専門分野を持つことが必須と言えます。

できるだけ早い段階で専門知識の勉強を始めることで、他の翻訳者に大きく差をつけることができます。

なお、翻訳の仕事について詳しくは、無料のメール講座で説明しています。

以下のページから参加してください。
↓ ↓ ↓
超短期翻訳講座ヘッダー
⇒翻訳の仕事について詳しく学べる無料の翻訳講座はこちら

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ライター紹介 ライター一覧

アキラ

アキラ

株式会社トランス・ダイナミック代表取締役。原田メソッド認定パートナー。
ニュージーランドとアメリカで留学・就職を経験。中学生・高校生・社会人に英語指導をしたあと翻訳者として独立。TOEICは、試験勉強を一切せずに一発で940点。

現在は、翻訳事務所を運営しながら、英語学習者向けの情報配信、英会話教材の開発・販売、翻訳通信講座の運営を行っています。

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