英語の文法の勉強法※試験じゃなく英語を話すための勉強法を公開する
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラが、ネイティブの監修のもと、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
「文法って本当に必要なの?」
「英語を話すには文法が大切って言われたけど、文法の勉強法が分からない」
と悩んでいませんか?
大人になってから英語を身に付けるには、まずは文法を勉強することが必須です。
でも、学校の英語では文法が苦手だったし、どの文法教材で何を勉強したらいいかすら分からないこともあると思います。
そこで今回は、大人になってから英語の勉強を始める人のために、英語を話せるようになるための英語の文法の勉強法を紹介します。
TOEICなどの試験で点数を取るための文法の勉強法ではなく、英語を話すための文法の勉強法です。
もちろん、この方法で勉強すれば、結果としてTOEICや英検などの試験でも役に立つ英文法が自然に身に付くので安心してください。
文法は本当に必要なの?
日本人なら誰でも、小学生か中学生のときに英語の勉強を始めて、高校を卒業するまで英語の勉強が続きます。
それにもかかわらず、学校の英語の授業を受けて英語を話せるようになった人は、過去数十年さかのぼっても誰もいません。
残念なことに、東大に合格するほど勉強した人でも英語を話せません。
そんな現状を考えると、「文法を勉強しても意味がないんじゃないの?」という疑問が出てくるのは当然です。
本当に、英語を話せるようになるのに文法は必要なのでしょうか?
ネイティブは文法を知らないけど英語を話せる
「ネイティブは文法を知らないけど英語を話せる」ということを根拠に、文法を勉強しなくても英会話は身に付くと主張する人がいます。
そういう人が言う効果的な英語の勉強法は、
- 英会話でよく使うパターンをたくさん覚える。
- 最初からネイティブと英会話の練習をたくさんする。
- とにかく英語のオーディオを聞きまくる。
でも現実には、そういった勉強法で英語を話せるようになった人を見たことがありますか?
確かに、ネイティブは文法を勉強しなくても英語を話すことができます。
でもそれは、ネイティブは、生まれた瞬間から1日24時間、英語に囲まれた環境で生活して、それを何年も何年も続けるから、英語のパターンを自然に身に付けることができるからです。
日本語に囲まれて生活している私たちは、ネイティブと同じ環境で生活することができないため、文法という理屈を覚えるのが効率的なのです。
もっと効率のいい勉強法が文法というわけや。
中学英語は英会話に役に立つの?
文法の勉強というと、つらい受験勉強を思い出して尻込みしてしまう人がいるようです。
でも、英語を話すためには、中学で習う文法をざっくり理解すれば十分です。
高校レベルの文法は、中学英語を使いこなして自由に英会話ができるようになってから、さらにレベルアップしたいときに勉強すれば問題ありません。
なお、中学で習う文法の中でも特に重要なのは、基本の5文型です。
5文型を使えるようになると、言いたいことをほとんど英語で言えるようになります。
第1文型:主語 + 動詞
第2文型:主語 + 動詞 + 補語
第3文型:主語 + 動詞 + 目的語
第4文型:主語 + 動詞 + 目的語 + 目的語
第5文型:主語 + 動詞 + 目的語 + 補語
この5つの文型を使いこなせば、とりあえず言いたいことを英語で表現することができます。
以下に第1文型から第5文型まで、英会話に必要なことだけに限定して簡単に説明します。
大事なんは、どういう順に言葉を並べるかいうことや。
以下に、英語を話すのに必要な文法に限定してまとめていますので、文型とはどのようなものかを確認してください。
第1文型:主語 + 動詞
第1文型は、主語と動詞だけしかありません。
つまり、
主語+動詞
これだけです。たとえば、以下の文は第1文型です。
He runs.
彼は走ります。
なお、以下の文には、主語・動詞以外に「very fast」が付いています。
He runs very fast.
彼はとても速く走ります。
でも、この文は「very fast」がなくても意味が通じるので第1文型です。
第2文型:主語 + 動詞 + 補語
第2文型には、補語という要素が登場して、以下のような語順で使われます。
主語 + 動詞 + 補語
たとえば、以下の文では主語・動詞に加えて「young」という言葉があります。
You are young.
あなたは若いです。
この「young」が補語です。「young」がなければ文の意味が通じないので、この文は第1文型ではありません。
第2文型の特徴は、「主語=補語」という関係が成り立つことです。
つまり、「you」=「young」なので、「主語」=「補語」という関係が成り立っていますよね。
これとは違い、以下の文は「主語」=「補語」ではありませんよね。
I like baseball.
私は野球が好きです。
明らかに「I」=「baseball」ではありません。
だから、これは第2文型ではありません。
第3文型:主語 + 動詞 + 目的語
第3文型では、主語・動詞に加えて目的語が登場して、以下の語順で使われます。
主語 + 動詞 + 目的語
目的語というのは「~が/~を」という意味にあたる言葉のことです。
たとえば、
I like music.
私は音楽が好きです。
という文では、「music」には「音楽が」という意味がありますよね。
つまり「music」が目的語です。
第2文型との違いは、「主語」=「目的語」という関係が成り立たないことです。
上の例文では、「I」=「music」ではありませんよね。
だから、この英文は第2文型ではなく第3文型です。
でも、下の説明を読んだら分かるはずやで。
第4文型:主語 + 動詞 + 目的語 + 目的語
第4文型では、目的語が2つ登場して、以下の語順で使われます。
主語 + 動詞 + 目的語1 + 目的語2
上のように言葉を並べることで
(主語)は、(目的語1)に(目的語2)を(動詞)する
という意味の英文を作ることができます。
以下に第4文型の例をあげます。
My father gave me a new dictionary.
父は、私に、新しい辞書を くれました。
この英文は、以下のような構造です。
動詞:「くれました」
目的語1:「私」
目的語2:「新しい辞書」
第4文型のポイントは、「~に」「~を」の順に言葉を並べることです。
もし、以下のように言葉を並べると
My father gave a new dictionary me.
「父は、新しい辞書に、私をくれました」
という意味になるので、英語として成立しなくなってしまいます。
第5文型:主語 + 動詞 + 目的語 + 補語
第5文型は、主語と動詞に加えて、目的語と補語の両方が以下の語順で使われます。
主語 + 動詞 + 目的語 + 補語
この語順に言葉を並べることで、
(主語)は、(目的語)を(補語)と(動詞)する
という意味を表すことができます。
以下に、第5文型の例をあげます。
I named my dog Pochi.
私は、私の犬を ポチと 名付けました。
この英文は、以下のような構造です。
動詞:「名付ける」
目的語:「犬」
補語:「ポチ」
第5文型の英文では、「目的語」=「補語」という関係が成り立ちます。
つまり「my dog」=「Pochi」です。
一方、以下の第4文型の文では、「目的語」=「補語」という関係は成り立ちません。
My father gave me a new dictionary.
父は、私に、新しい辞書をくれました。
上の文では「me」=「dictionary」ではないので、第5文型ではありません。
他の文法事項はどうなの?
上に説明した第1文型から第5文型以外にも、不定詞や動名詞など、たくさんの文法事項があります。
でも、基本の5文型が一番重要な文法事項ですので、まずは5文型をしっかりと勉強しましょう。
たとえるなら、5文型が木の幹で、他のルールは枝や葉っぱと考えてください。
英語を話すための文法の勉強法
英語を話すためには、まずは中学レベルの英文法をざっくりと理解することです。
入試に出てくるような細かいルールは必要ないので、どのように言葉を並べるのかを中心に学びましょう。
どのような文法の本を使って勉強しても問題ありませんが、どの教材がいいか迷ったときは、英会話ハイウェイの英文法のオンライン参考書を使ってください。
⇒【英会話ハイウェイ】無料で学べる英文法のオンライン参考書はこちら』
1つの単元を10分程度で読み終えるようにまとめていますので、1日1単元など読んで勉強されるといいかと思います。
中学文法で挫折した人でも学べるように、基礎の基礎から分かりやすく説明しているので安心して勉強していただけます。
文法を体で覚える方法
「中学英語がまるごとスッキリわかる本」のような文法の教材を読むと、英語の文法を頭で理解することができます。
でも、頭で理解しただけでは、筆記試験の問題には答えられても、英語を話すときに文法を使いこなすことができません。
そこで、文法を体で覚えるための練習をする必要があります。
そのためにおすすめするのは、「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」です。
⇒ どんどん話すための瞬間英作文トレーニングの感想・レビュー
瞬間英作文というのは、日本語文を見て、瞬間的に英語に訳すトレーニングのことです。
たとえば、
「今日は食べるものが何もありません」
という日本語文を見たら
We have nothing to eat today.
のように英文で言います。
「ここには飲み物はありません」
という日本語文を見たら
We have nothing to drink here.
のように英文で言います。
このように、シンプルな英作文を瞬間的にするトレーニングを繰り返すことで、英語の文法を体で覚えることができます。
瞬間英作文トレーニングで英文法を体で覚えたら、以下ができるようになります。
- 正しい英文法で英語を話せる
- 文法を意識しなくても英語を話せる
- 言いたいことがパッと出てくる
- TOEICや英検の文法問題は、考えなくても答えが分かるようになる
とても効果のある勉強法なので、文法を頭で理解した後にぜひ実践してください。
瞬間英作文トレーニングの詳しい方法については、以下のページのステップ2で説明しています。
⇒ 独学で英語ペラペラになるには?最短で話せる3ステップ勉強法
失敗する文法の勉強法
英語の文法をしっかり定着させるための勉強法として、文法問題集をたくさん解くという方法が昔からあります。
文法問題集には、入試に出てくるような穴あき問題や並べ替え問題などがたくさん載っています。
文法問題集の問題を解くと、確かに文法が記憶に定着しますが、英語を話せるようにはなりません。
筆記試験に正しく答えられるようになるだけです。
ですので、入試やTOEICで高得点を取るために勉強するなら、問題集を解くというのは正しい勉強法ですが、英語を話せるようになることが目的なら、こうした問題集は使わないようにしましょう。
文法問題集をせっせと解く時間があるなら、瞬間英作文に時間を使うことをおすすめします。
英語を話せるようになるには
この記事では、大人になってから英語の文法を始める人のために、英語を話すための文法の勉強法を紹介しました。
残念なことに、中学や高校で習ったような従来の文法の勉強法では、何年勉強しても英語を話せるようにはなりません。
そのことは、日本人なら誰もが経験を通じて知っていることです。
TOEICや英検のような試験のためだけに勉強しているのではなく、英語を話せるようになりたいなら、このページで紹介した英語の文法の勉強法を実践してください。
英語を話せるようになる勉強法
このページで紹介した英語を話せるようになる勉強法について、詳しくはメール講座で説明しています。
以下のページから無料で参加して、不要になればいつでも解除できますので、気軽に参加してください。