「持っていく」は英語で?「take/bring」の使い分けルール
「持っていく」は英語でどう言えばいいでしょうか?
辞書には「take」と「bring」が載っていますが、どのように使い分ければいいのか分からないので困ってしまいますよね。
そこでこの記事では、「take」と「bring」の違いと使い方を図を使って説明します。
「take」と「bring」は、日本語に訳すとどちらも「持っていく」「持ってくる」ですが、英語では意味がまったく違います。
正しく使わないとネイティブは理解できないので、正しい使い方を覚えて、ネイティブとの会話で自信をもって使ってください。
記事の後半で、この記事で紹介した英文のネイティブ音声を【動画】で公開しています。
ネイティブ発音を身につけて、今日から英会話で活用してください。
なお、覚えた英語表現を英会話で自由に使いこなせるようになる勉強法を『英会話の勉強法!独学3ステップ学習なら迷わずにペラペラになれる』で詳しく説明しています。
あわせてお読みください。
目次
「take」と「bring」の違い
「持っていく」の英語として、辞書を引くと「take」と「bring」が載っています。
辞書には例文は載っていますが使い方が載っていないので、ここで図を使って説明します。
話し手(金髪女性)と聞き手(黒髪の女性)との間で、モノや人を移動する場合は「bring」を使います。
つまり、「持っていく」も「持ってくる」も「bring」という英語を使います。
話し手または聞き手が、別の場所にモノや人を移動する場合は「take」を使います。
「take」と「bring」の違いをまとめると、以下のとおりです。
「bring」=1)話し手が聞き手のところに持っていく、または2)聞き手が話し手のところに持っていく(持ってくる)。
つまり、話し手も聞き手もいない場所に持って行くときだけ「take」を使うわけですね。
話し手/聞き手がいない場所へ持っていく
話し手も聞き手もいない場所に「持っていく」ときの英語は「take」を使います。
「take」の活用は、「take(原形)-took(過去形)-taken(過去分詞形)」で、「take + 人(もの)to ~」という形でよく使われます。
I decided to take a rain jacket to the excursion as the weather was bad.
天気が悪かったので、私はレインコートを遠足に持っていくことにしました。
※「excursion」=遠出、遠足
Alright, I’ll take my BBQ grill to the camp.
それじゃあ、私はバーベキュー用のグリルをキャンプに持って行きますね。
※「BBQ」=barbecue(バーベキューの略)
Can you take this sake to your father?
このお酒をお父さんのところに持っていってくれる?
※「sake」=英語でも「サケ」で通じます。
Can you take the children to the department store, darling?
あなた、子供たちをデパートに連れていってくれるかしら。
※「darling」=(夫婦間で)あなた
なお「take」は「with」を伴って使われることがよくあります。
You should take an umbrella with you.
傘を持って行った方がいいですよ。
このときの「with」は、日本語に訳せば「あなたに伴って」のような意味になりますが、無理に訳す必要はありません。
「take ~ with + 人」という1つの表現なので、そのまま覚えましょう。
話し手/聞き手がいる場所へ持っていく
話し手または聞き手のいる場所に「持っていく」ときの英語は「bring」を使います。
「bring」の活用は「bring(原形)-brought(過去形)-brought(過去分詞形)」で、「bring + 人(もの)to ~」という形でよく使われます。
Is it OK to bring my dog to your house?
あなたの家に犬を連れて行ってもいいですか?
Can you bring all the tableware on the table here?
テーブルの上の食器を全部、ここに持ってきてくれる?
※「tableware」=皿やフォークなど食卓用食器具
「here」には「ここに」という意味があるから「to」はいらない。
I’ll bring a bottle of wine for the birthday party tonight.
今夜の誕生日パーティーは、ワインを持って行きますね。
Make sure you bring your child.
忘れずにお子さんを連れてきてくださいね。
「持ってくる」の英語は?
ここまで読めばお分かりのとおり、「持っていく」と「持ってくる」は、モノ(人)の移動先がどこかによって「take」と「bring」を使い分けます。
「take」=話し手または聞き手が、第三者の場所に持っていく。
「bring」=1)話し手が聞き手のところに持っていく、または2)聞き手が話し手のところに持っていく(持ってくる)。
Can you bring it to me?
それを私のところに持ってきてくれる?
「take」=持っていく、「bring」=持ってくる、というような単純な違いではないので注意してください。
「持って帰る」の英語は?
「持って帰る」も「bring」と「take」を使って表現できます。
どちらを使うかは、発言者がどこにいるかによって変わります。
モノ(人)の移動先に発言者がいる場合は「bring」を使い、モノ(人)の移動先ではない場所に発言者がいる場合は「take」を使います。
また、「帰る」というニュアンスを出すために「back」を付けることがよくあります。
Can you bring it back home?
それを家に持って帰ってきてくれる?
上の例文では、発言者は家にいて、モノ(it)の移動先は家なので「bring」を使います。
Take all garbage back home with you.
ゴミはすべてお持ち帰りください。
上の例文では、発言者はゴミの移動先(home)ではない場所にいるので「take」を使います。
「bring」:発言者が移動先にいる。
「take」:発言者が移動先ではない場所にいる。
連れて行く/連れてくる
「連れて行く」と「連れてくる」も「take」と「bring」を使って表現します。
ここでも「持っていく」「持ってくる」と同じように以下のルールに従って使い分けます。
「take」=話し手または聞き手が、第三者の場所に連れて行く。
「bring」=1)話し手が聞き手のところに連れて行く、または2)聞き手が話し手のところに連れて行く(連れてくる)。
Can you take Chuck to Buy More, darling?
あなた、チャックをバイモアに連れていってくれるかしら。
※「Buy More」=海外ドラマ「チャック」に出てくる電気製品の量販店
I'll bring my son to your house.
あなたの家に息子を連れて行くわね。
運ぶ
「take」と「bring」は、運び先によって使い分ける必要があります。
運び先に関係なくシンプルにモノか人を「運ぶ」ときの英語は「carry」を使います。
Could you carry the stuff to the room at the back, please.
その荷物を奥の部屋に運んでもらえますか。
※「stuff」=もの
「stuff」は「もの」という意味だけど、「staff」は仕事などの「スタッフ」になる。
一字違いなので注意。
She was carrying her baby in her arms when I saw her.
彼女に会ったとき、彼女は赤ちゃんを腕に抱いていました。
届ける・配達する
モノや手紙、人などを配達するときの英語は「deliver」を使います。
They always deliver pizza within 30 minutes.
彼らは、いつもピザを30分以内に届けます。
A weird letter was delivered yesterday.
昨日、奇妙な手紙が届けられました。
※「weird」=奇妙な
【動画】ネイティブ発音を身につけよう!
この記事で紹介した英文のネイティブ音声を動画で公開しています。
正しい発音を身につけて、今日から英会話で活用してください。
覚えた表現を使いこなすには?
この記事では、「持っていく」を英語で言うために、「take」と「bring」の違いと使い方について図を使って説明しました。
この記事を読めば、「持っていく」と「持ってくる」を英語でどう言えばいいか分かるはずです。
覚えた表現を会話で使いこなすコツ
このような表現は、以下のように単語と意味だけ覚えても、受験やTOEICのような筆記試験では役に立っても、英会話のときに使いこなせるようになりません。
「bring」=1)話し手が聞き手のところに持っていく、または2)聞き手が話し手のところに持っていく。
これらを使って英語で話せるようになるには、以下のように英文ごと覚える必要があります。
I’ll take my BBQ grill to the camp.
私はバーベキュー用のグリルをキャンプに持って行きますね。
英文ごと覚えると、使い方が身に付くので英会話のときにパッと出てくるようになります。
英語の勉強法には、この他にもたくさんの上達のコツがあり、コツを知っているかどうかで上達スピードがまったく違ってきます。
詳しい勉強法やコツについては、以下のメールマガジンで詳しく説明しています。
⇒3ステップで英語を話せるようになるメールマガジンはこちら!
▼英会話上達を加速するには以下の記事がおすすめ▼
⇒「送る」は英語で?今日から使えるニュアンス別の使い分け7選
⇒「持つ」の英語は?英会話でよく使うニュアンス別の使い分け6選
⇒英会話が独学で身に付く!最短で英語が話せる3ステップ勉強法とは?
「ここに」やから「to here」にならんの?