「can be」の意味と使い方|中学英語から一歩進んだ表現も解説!

英語の助動詞「can」は、中学の英語の授業で最初の方に習います。だから、「できる」という意味で使われている場合は、ほとんどの人が問題なく理解できるのではないでしょうか?
でも、「できる」という意味以外に、使い方によっては「~の可能性 がある」、「一体全体、どうして~だろう」、「~のはずがない」という意味もあります。
それどころか、「~しなさい」という軽い命令や、「~ぐらいしてもいいのに」、「~してもいいよ」、「~してもらえますか?」という意味もあります。
中学の英語で習う助動詞なのですが、英語学習者にとっては結構やっかいですよね。
そこでこの記事では、たくさんある「can」の使い方の中から、「can be」というようにbe動詞を伴うときの意味と使い方に焦点を当ててお話しします。
覚えておいたらそのまま使える便利な英会話フレーズも紹介しますので、しっかりと読んで外国人と英語で話す機会があったときに試してください。

目次
そもそも「can」には5つの意味がある
「can be~」 についてお話しする前に、頭を整理するために「can」にはどのような意味があるかを確認しておきましょう。
助動詞「can」には、「能力」、 「可能」、「許可」、「依頼」、「可能性・推量」の5つの意味があります。
「能力」を表す
I can finish my homework within an hour.
「私は、1時間以内に宿題を終わらせることができる。」
「能力」の「can」は、宿題を終わらせる能力があるということを示しています。
I can be a doctor.
私は医者にだってなれる!
「可能」であることを表す
Money can buy happiness according to Cambridge University.
「ケンブリッジ大学によると、お金で幸せを買うことができる(ということだ)。」
I can be at your house in 15 minutes.
15分後にはあなたの家に着けます。
「可能」の「can」は、「~が可能である」ということを意味しています。「能力」の「can」に似ているけれど少し違います。
「許可」を表す
Can I use your phone?
「電話を使ってもいいですか?」
「許可」の「can」は、「~してもいいかどうか」を表します。
「依頼」を表す
Can you give me a ride?
「車で送ってくれる?」
「依頼」の「can」では、お願いの意味が込められています。
「車で送ることはできますか」と可能かどうかを聞いているのではなく、「~してくれる?」とお願いしているのです。
「可能性・推量」を表す
This kind of thing can happen quite often here.
「この種のことは、ここではかなり頻繁に起こる(可能性がある)」
どうですか?
何気なく使っている「can」ですが、実はいろいろな意味があるんですね。
can とbe able toの違いは?
以下の表は、”can”と”be able to”の違いをさまざまな角度から比較したものです。
| can | be able to |
ニュアンス | ・潜在的・継続的な能力 ・カジュアル | ・一時的・特定状況下での能力 ・フォーマル |
時制 | 現在形のみ | 幅広い時制に対応 |
主語 | 人・生き物・モノ・コト | 人・生き物のみ |
“can”と”be able to”はどちらも「〜できる」という意味を持ちますが、ニュアンスに違いがあります。
“can”はカジュアルな表現で潜在的あるいは継続的な能力や可能性を表します。
それに対して”be able to”はフォーマルな表現で、特定の状況下での一時的な能力や、ある行為が成功したことを強調する際に使われることが一般的です。
ポールは3カ国語話せます。
John was able to fix his computer.
ジョンはパソコンを修理することができました。
※「fix」=修理する
”can”は現在形としてしか活用できませんが、” be able to”の場合は時制に応じて柔軟に形を変化できます。
また、主語による使い分けも必要です。
“can”の場合は、人、生物、モノ、コトなどあらゆるものを主語にすることができますが、”be able to”の場合は人と生物のみを主語にすることが原則となっています。
これらの違いを踏まえて、状況によって正しく使い分けられるようにしましょう。
肯定文 「can be~」の意味
“can be”の後に伴う品詞によって意味が異なるため、注意が必要です。
- can be + 名詞・形容詞「〜になることができる」
- can be + 名詞・形容詞「〜の可能性がある」
- can be + 動詞のing形「〜し続けられる」
- can be 過去分詞「〜されることができる」
本章では、それぞれの”can be”が持つ意味や使い方について例文付きで詳しく解説します。
can be + 名詞・形容詞「〜になることができる」
“can be + 名詞・形容詞”で「〜になることができる」という可能性や能力を表す表現です。
以下のように主語が特定の状況や役割を果たすことが可能であるというニュアンスを持ちます。
一生懸命勉強すれば、医者になることができます。
I think I can be happy with him.
彼と一緒なら幸せになれると思います。
また、以下のように主語がある状態に変化する可能性があるときにも使えます。
未来への期待や目標を表現する際に役立つ表現です。
あなたはなりたいものになれます。
can be + 名詞・形容詞「〜の可能性がある」
“can be + 名詞・形容詞”で「〜の可能性がある」と、推測や可能性を表すこともできます。
ミランダは時々失礼になることがあります。
※「rude」=失礼な
It can be true.
それは本当かもしれません。
That project can be in the red.
あの企画は赤字になる可能性があります。
※「in the red」=赤字
類似表現にとして” might be”がありますが、 ”might”は可能性が低く、 ”can be”は比較的確実性が高い状況で使われるという特徴があります。
can be + 動詞のing形「〜し続けられる」
“can be + 動詞のing形”は「〜し続けられる」を意味する表現で、以下のように継続的な動作が可能である状態や、特定の状況にいることが可能であることを表現する際に使われます。
エミリーは1時間泳ぎ続けられます。
We can be working on this project all day.
私たちはこのプロジェクトに一日中取り組むことができます。
※「work on〜」=〜に取り組む
「動詞のing形」の部分には、動作動詞を使うことが一般的です。
“know”や”believe”などの状態動詞には適さないので注意してください。
◯→I can know the answer.
can be 過去分詞「〜されることができる」
“can be 過去分詞”は「〜されることができる」といった意味を持ち、受け身での能力や可能性について表現する際に使われます。
主語が無生物の場合に使われることが一般的ですが、人や生物が主語でも使用しても問題ありません。
この本は図書館で借りられます。
The meeting can be postponed to next Friday.
その会議は来週の金曜日に延期される可能性があります。
※「postpone」=延期する
This task can be completed within 30 minutes.
このタスクは30分以内に完了することができます。
※「complete」=完成する
“It can be said that 〜”「〜と言えます」や”That can’t be helped. ”「それはどうしようもない、仕方がない」といった定型表現で使われることも多いです。
ぜひセットで覚えておきましょう。
コミュニケーションが良好な人間関係の鍵であると言えるでしょう。
※「relationship」=関係
We missed the last train, but that can’t be helped. Let’s find a hotel nearby.
終電を逃しちゃったけど、仕方ないね。近くのホテルを探そう。
※「nearby」=近くの
否定文cannot beの意味「〜であるはずがない」
否定文”cannot be”は「〜であるはずがない」「〜とは考えられない」といった強い否定の意味を表します。
何かが事実である可能性を強く否定したいときや、論理的な矛盾や信じがたい状況に対して使われることが多いです。
事実や推測に対して強い否定を示したいときに使いましょう。
これは本当であるはずがない。
James cannot be the thief.
ジェームスが泥棒のはずがありません。
※「thief」=泥棒
【応用編】“can be”と” could be”の違い
“can be”と”could be”はいずれも「〜であり得る」「〜の可能性がある」という意味を持ちますが、ニュアンスや使い方に違いがあります。
“can be”は現在の一般的な可能性や能力を示す際に使われることが一般的です。
また、確信度が高めで、やや直接的な印象を与えます。
一方、”could be”は”can be”の過去形というよりも、「控えめな可能性」や「仮定の可能性」を表すことが多く、丁寧で柔らかい印象を与えることが特徴です。
場面やトーンに応じて使い分けられるようになると良いでしょう。
この仕事はストレスが溜まることがあります。
It could be a good opportunity.
それは良い機会かもしれません。
※「opportunity」=機会
「can be」の意味と使い方まとめ

「can be」の意味と使い方についてお話ししてきました。
「can be」は英語の基本表現ながら、意味や使い方のバリエーションが多く、しっかり理解しておくことで英語力がグッと上がります。
今回ご紹介した例文を繰り返し音読して、会話やライティングの中で自然に使えるようにしていきましょう。
外国人と会話するときに、きっと役に立ちます。
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⇒「can」の意味と使い方、9分で学べる英語の基礎と誤解の避け方
⇒英会話が独学で身に付く!最短で英語が話せる3ステップ勉強法とは?
なお、お決まりフレーズを言うだけでなく、自分の言葉で英語を話せるようになるには、 “ある練習” が必要です。
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