「要求する/求める」は英語で?誤解されないニュアンス別の動詞5選
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
「要求する/求める」は英語でどう言えばいいか分かりますか?
もし「request」や「require」がパッと出てきたら、しっかり英語を勉強している証拠ですね。
ただ、英語の「要求する/求める」には他にもいくつか言い方があって、それぞれ少し意味が違います。
また、口語的な表現もあればフォーマルな表現もあるので、状況に応じて使い分ける必要があります。
この記事では「要求する/求める」の英語について5つに分けて説明します。
使い分けを間違えると少し変な英語に聞こえるので、この記事で「要求する/求める」の使い方を覚えてください。
必要なものを要求する
必要な事や物を「要求する」ときの英語は「require」です。
「require」は、法律や規則によって必要な場合でも、個人的な理由から必要な場合でも使うことができます。
また、「require」は、人を主語にして使うことも、物を主語にして使うこともできます。
The company rules require employees to refuse any gift.
社則では、従業員は贈り物を断ることが求められています。
(社則は、従業員が贈り物を拒否することを要求しています)
※「employee」=従業員、「refuse」=拒否する
上の英文は、以下のようにthat節を使って言い換えることもできます。
The company rules require that employees refuse any gift.
社則では、従業員は贈り物を断ることが求められています。
上記のような「require」を使うthat節では、動詞は原形を使います。
Living with him requires a great deal of patience.
彼と一緒に暮らすのは、たいへんな忍耐が必要です。
(たいへんな忍耐が要求されます)
※「a great deal of~」=たくさんの~、「patience」=我慢、忍耐
All parents are required to attend the parenting class.
すべての両親は、育児教室に出席することが求められています。
※「attend」=出席する、「parenting」=育児
The student requires assistance from tutors.
その生徒は、個別指導教師の支援を必要としています。
※「tutor」=個別指導の教師、家庭教師
なお、「I require you to complete this report by noon.」(あなたがこのレポートを昼までに完成させることを要求する)のように、人に要求するときにも使えますが、やや古い言い方という印象があります。
こうした場合は、「need」を使って「I need you to complete this report by noon.」と言う方が自然です。
断られるかもしれないけれど依頼する
丁寧に依頼したり公式に依頼したりするときの英語は「request」です。
「request」は、ほしい(してほしい)けれど、必ずしも必要でないものを依頼するときに使います。
My teacher requested me to help other students in the class.
先生は、私がクラスの他の生徒を助けることを要求しました。
上の英文は、以下のようにthat節を使って言い換えることもできます。
My teacher requested that I help other students in the class.
先生は、私がクラスの他の生徒を助けることを要求しました。
上記のような「request」を使うthat節では、動詞は原形を使います。
なお、「request」は、相手が拒否する余地を残す表現です。
「request」は、「require」ほど強くないので、要求を断る余地が残されている。
ちなみに、どちらもややフォーマルな感じのする言葉や。
口語的な「頼む」
「要求する」「求める」という意味でよく使われる口語的な表現は「ask for」です。
「require」と「request」はややフォーマルなイメージがありますが、「ask for」は日常的な英会話で気軽に使うことができます。
He asked me for help when he was in trouble.
彼は、困ったときに私に助けを求めました。
They are asking for donations for the school project.
彼らは、学校のプロジェクトのために寄付を求めています。
※「donation」=寄付
有無を言わさずに求める
断固たる態度で求めるときの英語は「demand」です。
「demand」を使うときは、相手には拒否する余地は残されておらず、「私の要件の方があなたの要件より重要だ」というニュアンスを含んでいます。
このために、相手に嫌悪感や怒りの感情を引き起こす可能性があるため、円滑なコミュニケーションが妨げられる可能性があります。
The kidnapper demanded a million-dollar ransom for her.
誘拐犯は、彼女(の身柄)に対して100万ドルの身の代金を要求しました。
※「kidnapper」=誘拐犯、「ransom」=身の代金
「demand」は、以下のようにthat 節を使って言い換えることもできます。
I demand that you answer my question right now.
あなたが今すぐ質問に答えることを要求します。
「demand」を使うthat節の中では、動詞は原形になります。
当然の権利として求める
当然の権利として求めるときの英語は「claim」です。
Female workers claimed gender equality in the workplace.
女性の雇用者達は、職場における男女平等を要求しました。
※「female」=女性の、「gender」=性の、「equality」=平等、「workplace」=職場
また、「claim」は、何かが事実であると「主張する」という意味でも使われます。
主張されたことが事実であるかどうかは関係ありません。
The power company claims that it is not responsible for the pollution of the river.
電力会社は、川の汚染に責任はないと主張しています。
※「be responsible for~」=~に責任がある、「pollution」=汚染
言いたいことを英語で言えるようになる勉強法
この記事では、「要求する」の英語について説明しました。
正しく使い分けると英語の表現力が大きく広がるので、この機会に覚えてしまってください。
ただし、よく使う言葉の使い方を覚えただけでは、英語を話せるようにはなりません。
英語を話せるようにはなるには、そのための専用の勉強をする必要があります。
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