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分詞構文とは?基礎から慣用表現まで10分で学ぼう

文法
この記事は約 10 分で読めます。
勉強する学生たち

このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。


こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。

笑顔のアキラ

今回は、分詞構文とは何かについて説明します

分詞構文とは、高校で習う英語の文法単元ですね。
難しい単元と考えられている上に、日常英会話ではそれほど使われないので、英会話の教材では省略されていることがよくあります。

でも、書き言葉ではよく使われますし、日常会話でも分詞構文を使う慣用表現はよく使われます

覚えておけば必ず役に立つので、この記事を読んで使えそうな表現は覚えてしまってください。

分詞構文とは?

分詞構文とは、分詞(現在分詞・過去分詞)を使って、接続詞と動詞の役割をさせる構文のことです。

現在分詞:動詞のing形(「speaking」など)⇒現在分詞とは?
過去分詞:動詞の活用の3つめ(「speak-spoke-spoken」の「spoken」など)⇒過去分詞とは?

分詞構文の基本的な形では、接続語と主語、be動詞を省略することができます。

寝転がってテレビを見る女性

以下の例文を見てください。

My wife is in the living room. And she is watching TV.

妻はリビングルームにいます。そして彼女はテレビを見ています。

上の英文は、分詞構文を使って以下のように言い換えることができます。

My wife is in the living room, watching TV.

妻はリビングルームにいて、テレビを見ています。

上の例文で「watching TV」の部分が分詞構文です。

分詞構文では、「And she is watching TV」の接続詞と主語とbe動詞である「and she is」を省略して、分詞を使って「watching TV」だけに置き換えることができます。

ブーツ

上の例文では現在分詞を使いましたが、過去分詞を使うこともできます。

When it is seen from the sky, the peninsula looks like a boot.

空から見ると、その半島はブーツのように見えます。

上の英文では受動態が使われています。
このような場合は、分詞構文を使って以下のように言い換えることができます。

Seen from the sky, the peninsula looks like a boot.

空から見ると、その半島はブーツのように見えます。

この英文は、接続詞と主語とbe動詞である「When it is」が省略されて、過去分詞の「seen」に置き換えています。

なお、分詞構文の部分は、以下のように文頭に位置するときと、文末に位置するときがあります。
文頭に置くか文末に置くかに、厳密なルールがある訳ではありません。

主語 + 動詞~, ~ing・・・.
主語 + 動詞~, ~ed・・・.

~ing・・・, 主語 + 動詞~.
~ed・・・, 主語 + 動詞~.

分詞構文の意味

分詞構文を使う英文では、以下の5つの意味を表すことができます。

とき

When he saw his mother, he ran away.

彼は、お母さんを見ると逃げ出しました。

Seeing his mother, he ran away.

彼は、お母さんを見ると逃げ出しました。

泣く少女

When she was left alone in the room, my daughter began to cry.

部屋に一人で残されたとき、娘は泣き始めました。

Left alone in the room, my daughter began to cry.

部屋に一人で残されたとき、娘は泣き始めました。

原因・理由

Because he had nothing to do, my son started to surf the net.

することがなかったので、息子はネットサーフィンを始めました。

Having nothing to do, my son started to surf the net.

することがなかったので、息子はネットサーフィンを始めました。

キーボードと手

Because it is written in block letters, the letter is easy to read.

手紙はブロック体で書かれているので、読みやすいです。

Written in block letters, the letter is easy to read.

手紙はブロック体で書かれているので、読みやすいです。

※「block letter」=ブロック体

付帯状況

分詞構文の付帯状況とは、「~しながら」のように同時に動作することと、「~して、そして」のように連続して動作することを表します。

My husband was sitting on the sofa, watching TV (and is watching TV).

夫は、テレビを見ながらソファーに座っていました。

A tall man walked up to me, asking me how to get to Yodobashi Camera (and asked me how to get to Yodobashi Camera).

背の高い男が私のところに歩いてきて、ヨドバシカメラへの行き方を聞きました。

条件

分詞構文を使うと、「もし~なら」(if~)のような条件を表すことができます。

Turning left at the corner (if you turn left at the corner), you will find the bank.

その角で左に曲がれば、銀行が見つかります。

譲歩

分詞構文では、「~だけれども」(though~)のような譲歩の意味を表すことができます。

Granting (Though I grant) that you are right, I still think it's a bad idea.

あなたが正しいことは認めますが、私はやっぱりそれはよくないと思います。

※「grant」=認める

否定形

分詞構文を否定形にするには、分詞構文の前に「not」を置きます。

電球

Knowing what to do, my son did what he was supposed to do.

何をするべきか知っていたので、息子はするべきことをしました。

Not knowing what to do, my son asked me what he should do.

何をするべきか知らなかったので、息子は何をするべきかを私に聞きました。

意味上の主語

分詞構文の主語は、主節の主語と同じであることが前提です。

たとえば、以下の英文を見てください。

My mother entered the bed room, switching on the light.

母は寝室に入り、電気を点けました。

上の英文では、主節の主語は「my mother」なので、分詞構文である「switching on the light」の主語も「my mother」です(My mother switched on the light.)。

しかし、主節とは違う主語を分詞構文で使いたい場合は、分詞構文の前に主語を置きます。

ピクニック

We will go on a picnic tomorrow, weather permitting (if the weather permits).

天気が許せば、私達は明日、ピクニックに行きます。

※「weather」=天気

上の英文では、主節の主語は「we」ですが、分詞構文の主語は「weather」です。

このように分詞構文の主語を指定することを独立分詞構文と言います。

ただし、独立分詞構文は、「weather permitting」のような慣用句以外にはほとんど使われません。

時制

分詞構文では、主節の時制と分詞構文の時制が同じです。

以下の例を見てください。

Walking along the street, I met my daughter.

道を歩いていると、娘に会いました。

上の英文では、道を歩いていたのと、娘に会ったのは同じときです。

分詞構文の方がより過去に起こった場合は、以下のように分詞構文を「Having + 過去分詞形」にします。

Having lost my wallet, I had to go back home.

財布をなくしたので、私は家に帰らなければなりませでした。

※「wallet」=財布

上の英文では、財布をなくしたのは、家に帰ったのより過去であることが分かります。

分詞構文の慣用表現

以下に、日常会話でよく使われる分詞構文の慣用表現を紹介します。

単語を入れ替えるだけですぐに使えるので、覚えておいて今日から活用してください。

Considering his age, I should have forgiven him.

彼の年齢を考えれば、彼を許してあげるべきでした。

Assuming (that) our grandfather is still alive, how old would he be?

祖父がまだ生きていると想定すると、何歳でしょうか。

Judging from what she said, she still thinks her son is telling the truth.

彼女が言ったことから判断すると、彼女は、息子が本当のことを言っているとまだ信じています。

※「tell the truth」=真実を言う

Generally speaking, people in Japan get less sleep than those in other countries.

一般的に言って、日本にいる人たちは他の国にいる人たちより睡眠時間が短いです。

Speaking of video games, did you play Super Mario Brothers when you were a kid?

テレビゲームと言えば、子供のときにスーパーマリオブラザーズをしましたか。

※「video game」=テレビゲーム

Strictly speaking, she is studying Karate, and not Taekwondo.

厳密に言えば、彼女はテコンドーではなく空手を学んでいます。

英語を自由に話せるようになるには?

この記事では、分詞構文とは何かについて説明しました。

日常英会話を目標とするなら、分詞構文の優先順位はそれほど高くありません。
でも、仕事で英語を使ったり英文を読んだり、レベルの1つ高い英語力を目指すなら分詞構文は必須の単元です。

この機会に、分詞構文とは何かを覚えてしまってください。

ただし、文法を覚えただけでは英語を話せるようにはなりません

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ライター紹介 ライター一覧

アキラ

アキラ

株式会社トランス・ダイナミック代表取締役。原田メソッド認定パートナー。
ニュージーランドとアメリカで留学・就職を経験。中学生・高校生・社会人に英語指導をしたあと翻訳者として独立。TOEICは、試験勉強を一切せずに一発で940点。

現在は、翻訳事務所を運営しながら、英語学習者向けの情報配信、英会話教材の開発・販売、翻訳通信講座の運営を行っています。

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