「故障」は英語で何と言う?状況別に使い分ける17の表現と例文集【保存版】


「故障」って英語でどう言えばいいか迷ったことはありませんか?
実は、状況や対象によって使う英語表現が異なります。
たとえば、機械の故障、システムの不具合、電力の停止など、それぞれに合った言い方があるのです。
本記事では、「故障」の英語について、使い分けのポイントをわかりやすく紹介します。
例文付きで17の表現を網羅しているので、英語で「故障」を自然に伝えたい人はぜひ参考にしてください。

英会話ハイウェイでは、10年以上の経験を持つ翻訳者のアキラ、ナオ、Yui、ネイティブ翻訳者が、日常英会話で使う表現や勉強法、翻訳の仕事について分かりやすく説明しています。
たった3か月で、自分の言葉で英語を自由に話せるようになる独学法については、無料のメール講座をご確認ください。
目次
- 1 【例文付き】「故障」を意味する英語表現
- 1.1 bug「(システムなどの)故障」
- 1.2 error「(システムなどの)故障」
- 1.3 breakdown「(機械などの)故障」
- 1.4 failure「(機械などの)故障」
- 1.5 malfunction「機械や電子機器などが正しく作動しない状態」
- 1.6 outage「電力の供給や通信などが中断された状態」
- 1.7 glitch「技術的な問題」「一時的な不具合」
- 1.8 technical issue「コンピュータやソフトウェアなどの技術的な問題」
- 1.9 downtime「システムや機械が運用をストップしている期間」
- 1.10 system failure「システム全体が正常に機能しない状態」
- 1.11 technical glitch「技術的な問題や不具合」
- 1.12 defect 「欠陥」「不具合」
- 1.13 out of order 「故障中」
- 2 【例文付き】「故障する」「故障している」を意味する英語表現
- 3 「故障」を表す英語表現はたくさんある!正しく使い分けよう!
【例文付き】「故障」を意味する英語表現
「故障」を意味する英語表現は13個あり、それぞれ以下の通りです。
- bug
- error
- breakdown
- failure
- malfunction
- outage
- glitch
- technical issue
- downtime
- system failure
- technical glitch
- defect
- out of order
使用する場面や、故障したものによってそれぞれの表現を正しく使い分ける必要があります。 本章では、それぞれの表現の意味と使い方について例文付きで詳しく解説します。
bug「(システムなどの)故障」
聞いたことがある人も多いと思いますが、“bug”は、コンピュータプログラムの中にあるエラーや欠陥のことを指します。
“bug”は可算名詞です。
また、“bug”には「故障」以外にも「昆虫」という意味もあります。
それは、1940年代にアメリカのHarvard Mark Ⅱというコンピュータが作動中に変な挙動を示し、回路内部に入り込んだハチが原因であったからです。
この出来事がきっかけで、コンピュータのプログラムの誤作動を”bug”と呼ぶようになりました。
英文を読む際には、「故障」と「昆虫」のどちらの意味で使われているのか文脈で判断するようにしてください。
最新のアップデートのおかげで、ソフトウェア内のいくつかの故障が解消されました。
error「(システムなどの)故障」
“error”はシステムやプロセス、機械などが壊れて不具合が生じている状態を示し、基本的には前項の”bug”と同じ意味で使われます。
「故障」以外にも「間違い」や「誤作動」という意味で使われることもあるため、ぜひセットで覚えておきましょう。
マイケル、このエラーを診てもらえますか?
breakdown「(機械などの)故障」
“breakdown”も「故障」を意味する英語表現ですが、工場の発電機など大きな機械や設備が完全に機能しなくなった状態のことを指すことが一般的です。
高速道路におけるその車の故障は、今朝大渋滞を引き起こしました。
failure「(機械などの)故障」
“failure”は、機械・装置・システムなどが正常に作動しない状態を表す表現でよく使われます。
「失敗」という意味で覚えている人が多いかもしれませんが、「故障」という意味も持つためこれを機にぜひ覚えてください。
エンジンの故障が原因で、その飛行機のフライトは遅延しました。
malfunction「機械や電子機器などが正しく作動しない状態」
機械や電子機器などが正しく作動しないときには、”malfunction”という表現を使用することが一般的です。
名詞だけでなく、動詞として「誤動作する」「機能不全である」といった意味で使うこともできます。
「マルファンクション」と発音してください。
“mal-”はラテン語に由来のある接頭辞で、下記のような否定的な意味を持ちます。
- 悪い
- 不適切な
- 誤った
そのため、「”malfunction”は”誤った+機能”=機械や電子機器などが正しく動作しない」となるわけです。
ビジネスシーンやTOEICでよく使われる単語なので、ぜひ覚えておきましょう。
重要な文書を保存しようとしたとき、私のパソコンは正常に機能しなくなりました。
outage「電力の供給や通信などが中断された状態」
“outage”は電力の供給や通信などのインフラが中断された状態を指します。
“power outage”「停電」というフレーズで使われることが多いです。
ぜひ覚えておきましょう。
突然の停電によって、その村は数時間にわたり暗闇の中にあった。
glitch「技術的な問題」「一時的な不具合」
“glitch”は、画面の乱れといった技術的な問題や一時的な不具合などちょっとした故障を表現したいときに使います。
また、動詞として「バグる」という意味で使われることもありますが、カジュアルなスラング表現であるため使用する場面や相手には十分気をつけてください。
ソフトウェアの小さな技術的な問題は、時としてシステム全体を破壊することもあります。
technical issue「コンピュータやソフトウェアなどの技術的な問題」
コンピュータやソフトウェアなどの技術的な問題は、”technical issue”と表現します。
「問題」と聞くと、”problem”を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、”issue”は”problem”よりも「抽象的な問題」を指すことが一般的です。
コンピュータやソフトウェアなどの技術的な「問題」は、「抽象的」なものであることからここでは”problem”の代わりに”issue”を使います。
ビデオ会議に使用するソフトウェアの技術的な問題によって、会議は延期になった。
downtime「システムや機械が運用をストップしている期間」
“downtime”は、「システムや機械が運用をストップしている期間」のことです。
ITだけでなく、製造や医療などさまざまな業界で使用されています。
また、「(学校や仕事が終わったあとや週末など)ゆっくりとくつろぐ時間」という意味で使われることもあり、こちらは日常会話で耳にすることもあるでしょう。
どちらの意味で使われているかは、文脈から判断してください。
サーバーのメンテナンス期間中 、私たちの企業サイトは運用をストップしていました。
system failure「システム全体が正常に機能しない状態」
“system failure”は「システム全体が正常に機能しない状態」を指します。
「全体に」という意味からも想像できるように、重大な影響を与えるほどの不具合や故障を指すことが特徴です。
予約システム全体が正常に機能しなくなってしまったため、その航空会社は多くのフライトをキャンセルしなくてはなりませんでした。
technical glitch「技術的な問題や不具合」
“technical glitch”も”system failure”と同様に「技術的な問題や不具合」を表す表現ですが、”glitch”の項でも説明したように、こちらは一時的で小さなエラーや不具合を指すことが一般的です。
システム全体への影響度の大きさによって、それぞれの表現を使い分けるようにしてください。
オンライン登録システムの技術的な不具合によって、多くの生徒が自分たちのコースを登録できませんでした。
defect 「欠陥」「不具合」
“defect”は「欠陥」や「不具合」を意味する名詞で、製品やシステムに問題や不足がある際によく使われます。
特に、製造業や品質管理、技術サポートなどでよく耳にする表現です。
類義語に”flaw”や”fault”がありますが、”defect”はより重大な問題や修正が必要な欠陥で使われる傾向があります。
つまり、“defect”が使われるときは重大な問題を示しているため、しっかりと注意を向けるようにしましょう。
その車は安全上の欠陥によりリコールされました。
※「due to〜」=〜が理由で
There was a defect in the software that caused it to crash.
そのソフトウェアにはクラッシュの原因となる不具合がありました。
out of order 「故障中」
“out of order”は「故障中」「使用不可」を意味するフレーズで、主に機械や設備が正常に作動していない状態を表します。
特に、エレベーターや自動販売機、トイレなどの公共設備に貼られる表示として見かけることが多いです。
この表現は日常会話からフォーマルなシーンまでさまざまな場面で使えますが、日常会話や掲示板で使われることが多く、「一時的に使えない状態」を柔らかく伝えるニュアンスがあります。
海外旅行で目にすることも多い表現です。ぜひ覚えておきましょう。
エレベーターは故障中なので、階段をご利用ください。
※「stairs」=会談
I tried to get a drink, but the vending machine was out of order.
飲み物を買おうとしましたが、自動販売機が故障していました。
※「vending machine」=自動販売機
【例文付き】「故障する」「故障している」を意味する英語表現
「故障する」「故障している」を意味する英語表現は3つあり、以下の通りです。
- do not work
- break down
- Something is wrong with 〜
本章では、それぞれの表現の意味と使い方について例文を用いて詳しく解説します。
do not work「作動しない」
“do not work”は「作動しない」という意味を表す動詞です。
“work”=「働く」というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、”work”には「(機械などが)動く」という意味もあります。
これを機にぜひ覚えてください。
私のパソコンが動きません。このパソコンを5年以上使ってきました。新しいパソコンを買うべきですね。
break down 「壊れる」
“break down”は「壊れる」「故障する」を意味する表現で、主に機械や乗り物が突然動かなくなる状況で使われます。
日常英会話や海外旅行先で頻出の表現で、特に車の故障や家電の不具合について話す際に使われることが多いです。
また、「壊れる」「故障する」意味で使う際に機械以外を主語にする場合は、”break down”ではなく、”break”を使うので注意しましょう。
○→The washing machine broke down last night.
×→I broke down the washing machine last night.
さらに、物理的な故障だけでなく、人が感情的に「取り乱す」「崩れる」といった意味で使われることもあるのでセットで覚えておいてください。
通勤の途中で車が壊れました。
※「on the way to〜」=〜の途中で
My laptop broke down just before the online meeting.
オンライン会議の直前にノートパソコンが故障しました。
※「laptop」=ノートパソコン
Something is wrong with 〜「〜の調子がおかしい」
“Something is wrong with 〜.”は「〜の調子がおかしい」という意味を持つ英語表現で、日常会話で耳にする機会が多いでしょう。
“wrong”=「間違い」というイメージを持つ人がいるかもしれませんが、「問題がある」という意味で使われることもあります。
たとえば困っていそうな人に” What’s wrong?”と声をかけることがあり、これは「どうしましたか?何か問題がありましたか?」という意味です。
“Something is wrong with 〜”の「〜」の部分に、調子が悪いものや故障しているものを入れてください。
この記事では、「故障」や「故障する」を意味する英語表現17個の意味と使い方について例文を用いて詳しく解説しました。 「故障」を表す英語表現は一つではありません。 状況に応じて正しい表現を選ぶことで、より正確で自然な英語が使えるようになります。 今回紹介した17の表現を参考に、英会話やビジネスメール、海外旅行など、さまざまな場面で役立ててください。 なお、お決まりフレーズを言うだけでなく、自分の言葉で英語を話せるようになるには、 “ある練習” が必要です。 詳しい練習法については、無料の動画セミナーで公開しています。
私の部屋のトイレの調子が悪いです。部屋に来てみてもらえますか?「故障」を表す英語表現はたくさんある!正しく使い分けよう!
今回は「故障」の英語について説明します。
たくさんの言い方があるので、最後まで読んで正しい使い分けをマスターしてください。