このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
今日は、受け身の英語表現について説明します。
柔道や合気道の「受身」ではなく英語の文法で出てくる受け身です(笑)。
英語の受け身とは、「~する」ではなく「~される」という意味の文を指します。
たとえば、「ヒロシはクリスティーンが好きです」の受け身形は「クリスティーンはヒロシに好かれています」です。
この記事では、このような受け身の英語について、初心者でも分かるようにできるだけ簡単に説明します。
受け身の英語を使えるようになると英会話での表現力がうんと広がります。
また、英会話だけでなく、リーディングでも筆記試験でも大いに役に立ってくれます。
英語では必須の知識なので、この記事を読んで覚えてしまってください。
受け身の英語とは?
受け身の英語とは、「Aは、Bによって~される」のように、動作を受ける人(物)が主語の英文のことです。
このような受け身のことを文法用語で「受動態」と言います。
一方、「Aは、Bを~する」のように、動作を行う人や物を主語にした文を「能動態」と言います。
「受動態」と「能動態」という言葉は、英語を勉強しているとよく出てくるので覚えておきましょう。
受動態:Aは、Bによって~される(クリスティーンはヒロシに好かれています)
受け身の英語(受動態)を作るには、動作を受ける人(物)を主語にして、動詞を「be動詞+過去分詞」に変えます。
たとえば、
My son helps his sister.
私の息子は妹を手伝います。
という能動態の英文を受動態に変更すると、
His sister is helped by my son.
彼の妹は、私の息子によって手伝われます。
という形になります。
「by~」には「~に(よって)」という意味があり、受け身の英語でよく使われます。
能動態:動作の主 + 動詞 + 動作を受ける人(物)
例)My son helps his sister.
受動態:動作を受ける人(物)+ be動詞 + 過去分詞(+ by 動作の主)
例)His sister is helped by my son.
過去形の作り方
受動態の過去形を作るには、be動詞を過去形に変えます。
たとえば、
This book is written by him.
この本は彼によって書かれています(書かれたものです)。
という現在形の英文は、be動詞を過去形にするだけで以下のように過去形に変えることができます。
This book was written by him.
この本は彼によって書かれました。
be動詞の過去形を使う文については、『be動詞の過去形の使い方、基本の基本から7分で学ぶ』で詳しく説明している。
be動詞の過去形に自信がない場合は読んでほしい!
否定文の作り方
受動態の否定文を作るには、be動詞の後に「not」を置きます。
My desk is made by her.
私の机は、彼女によって作られたものです。
↓
My desk is not (isn’t) made by her.
私の机は、彼女によって作られたものではありません。
疑問文の作り方
受動態の疑問文を作るには、be動詞を文頭に移動します。
My desk is made by her.
私の机は、彼女によって作られたものです。
↓
Is my desk made by her?
私の机は、彼女によって作られたものですか
受動態の疑問文に答えるときは、主語を代名詞(「it」や「they」など)に置き換えて、「Yes」または「No」とbe動詞を用いて答えます。
Yes, it is. / No, it isn’t
はい、そうです。 / いいえ、違います。
過去形の否定文・疑問文の作り方
過去形の否定文・疑問文の作り方は、現在形の否定文・疑問文の作り方と同じです。
過去形の否定文
The Internet was used a hundred years ago.
100年前、インターネットは使われていました。
↓
The Internet was not (wasn’t) used a hundred years ago.
100年前、インターネットは使われていませんでした。
過去形の疑問文
These books were written in English?
これらの本は英語で書かれました。
↓
Were these books written in English?
これらの本は英語で書かれたのですか。
Yes, they were. / No, they weren’t.
はい、そうです。 / いいえ、違います。
be動詞の過去形に自信がない場合は、『be動詞の過去形の使い方、基本の基本から7分で学ぶ』を読んでおこう。
「by」以外の前置詞を用いる受動態
受け身(受動態)の英文には、「~によって」という意味に「by」以外の前置詞を用いる表現があります。
代表的な表現として、以下を覚えておきましょう。
be動詞 made of (from)~:~で作られている(注)
be動詞 covered with ~:~でおおわれている
The writer is known to people all over the world.
その作家は世界中の人々に知られています。
This chair is made of wood.
この椅子は木で作られています。
※「be made of~」は、「~」の部分に材料が入ります。
Butter is made from milk.
バターはミルクから作られています。
※「be made from~」は、「~」の部分に原料が入ります。
Mr. Fuji is covered with snow.
富士山は雪でおおわれています。
「be made of~」と「be made from~」の違いがよく分からんなあ。
「be made of~」は、作る前と作った後で材質が変わらないときに使う。
椅子は、作る前も作った後も木でできてるやろ。
そういう場合は「be made of~」を使う。
「be made from~」は、材質が変わるときに使う。
バターは、作る前はミルクやけど、作った後はミルクとはまったく違う物に変わってしまう。
そういう場合は「be made from~」を使う。
外国人と話すときに、とっさに使い分けられるか心配やな・・・
英会話のときは、「made of」か「made from」かで悩むより、どっちでもいいからパッと言ってしまった方がええやろな。
間違ってても意味は通じるから。
もちろん、TOEICみたいな試験では間違ったらペケやで!
受動態を使う特別な表現
受け身の形(be動詞+過去分詞)であるにも関わらず、和訳するときには受け身の形で訳さない表現がいくつかあります。
代表的な表現として、以下が挙げられます。
be surprised at ~:~に驚いている
be shocked at~:~にショックを受ける
ここでは「interest」という単語を例に、これらの表現の考え方を説明します。
「interest」という単語は、「興味を持たせる」という意味があります。
これを受け身の形にすることによって、「興味を持たされている」という意味になります。
しかし、「興味を持たされる」という表現は日本語では不自然なので、日本語では「興味を持っている」と訳します。
英語の世界では、「感情は自然と変わるのではなく、必ず原因がある」と考えられているため、「興味を持たされた」のように、受動態の形をよく用います。
I am interested in the movie.
私はその映画に興味があります。
We were surprised at the news.
私たちは、その知らせに驚きました。
He was shocked at the result.
彼はその結果にショックを受けました。
「不意を突かれて驚く」「怖くて驚く」「ショックを受けて驚く」など、「驚く」に関係する英語については、『「驚く」は英語で?正しいニュアンスを伝える4タイプ8つの動詞とは?』で詳しく説明している。
言葉を入れ替えるだけで英会話で使えるフレーズを紹介するので、あわせて読んでほしい!
柔道や合気道の受身の英語は?
柔道や合気道など武道の「受身」は英語で「break fall」と言います。
前受身、横受身、後受身は、それぞれ以下のように英語で呼びます。
横受身:side break fall
後受身:back break fall
柔道などの武道を学んでいる方は、武道用語を覚えておくと外国人との会話が弾みます。
柔道用語の英語を知りたい場合は、「Judo Channel」が参考になりますよ。
僕は留学してたときに空手やロシア式格闘術(システマ)のレッスンに通ってた。
「break fall」って言葉はよく出てきたな!
勉強せずに空手を練習してたんか?
ドキッ!
地元の習い事教室は、同じ趣味の人が集まるし、日本人がおらんからネイティブの友達を作るには最適やで。
「語学教室に行くより、地元のバレエ教室にでも通った方が英会話が上達する」と主張するESLの先生がおるくらいや。
もしあなたが、「せっかく留学したのに、ネイティブと話す機会がなくて英語が上達しない。とほほ・・・」と悩んでいるなら、「語学留学は出会いが命!ネイティブの友達を作るベストの方法とは?」も読んでほしい。
僕がアメリカ留学していたときにやった方法を紹介している。
英語を自由に話せるようになるには
この記事では、受け身の英語について説明しました。
受け身(受動態)はTOEICのような試験だけでなく、日常英会話でも英文でもとてもよく使われる表現です。
この記事で説明した内容を覚えておけば困ることはなくなるので、しっかりと覚えておいてください。
自由に英語を話せるようになる勉強法
この記事では受け身の英語について説明し例文を紹介しました。
でも、文法を理解したり例文を覚えただけでは、英語を話せるようになりません。
自由に英語を話せるようになるには、そのための勉強が必要です。
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