「行う」の英語6つの使い分けを解説!do以外も知っていますか?
英会話ハイウェイでは、10年以上の経験を持つ翻訳者のアキラが、日常英会話で使う表現や勉強法、翻訳の仕事についてできるだけ分かりやすい言葉を使って説明しています。
英語で「行う」を言うのは、実はなかなか難しいことをご存知でしょうか。
なぜなら、日本語の「行う」に対応する英語は複数あり、どれを使ってもいいように見えて、少しずつ意味が違うからです。
そこで今回は、「行う」の英語の使い方を意味の違いごとに6つに分けてまとめました。
この記事を読めば、文脈に合った正しい「行う」の使い方を覚えられるので、外国人と話すときに変な顔をされなくなりますよ。
なお、この記事で紹介したような表現を英会話で使いこなせるようになる方法を『独学3ステップ学習なら迷わずにペラペラになれる』で説明しています。
あわせてお読みください。
それでは、6つの「行う」について紹介してきます。
目次
(計画を)実行に移す
仕事、計画、脅迫など「する」と決めたことや、するように言われたことを「実行する」ときの英語は「carry out」です。
「carry out」は、すぐできる簡単な仕事を行うときではなく、ある程度の準備や計画が必要なことを行うときにも使われます。
また「成し遂げる」という意味もあります。
口語的な表現なので、日常会話で気軽に使うことができます。
I wish I had enough money to carry out the plan.
計画を実行するのに十分なお金があればなあ。
(実際にはお金がない)
※wish節では、現在のことでも動詞は過去形になります。
My son carried out a threat and broke his sister's toy.
息子は脅迫を実行に移し、妹のオモチャを壊しました。
※「threat」=脅迫
My secretary carried out all the instructions I gave her.
秘書は、私が与えたすべての指示を実行しました。
※「secretary」=秘書
(リーダーとして)行う
情報を手に入れたり事実を証明したりするために、何らかの活動や仕事を組織して「行う」という英語は「conduct」を使います。
実験やリサーチを行う、オーケストラを指揮する、リーダーとして人々を指揮するという文脈でよく使われます。
フォーマルな響きがあるので普段はあまり使われず、日常会話ではよりカジュアルな「carry out」や「do」が使われます。
We are planning to conduct a survey to find out what working women really want.
私達は、働く女性は本当は何をほしがっているのかを見つけるためにアンケート調査を実施することを計画しています。
The school conducted an investigation on their teachers' job satisfaction.
学校は、教師達の仕事への満足度について調査を行いました。
You cannot conduct business without trust.
信頼がなければ、商取引を行うことはできません。
(シンプルに)する
シンプルに「する」という意味を表す「行う」の英語は「do」です。
口語的な表現なので、日常会話で気軽に使えます。
しかし、英文を書くときは、文脈に応じて別の表現を使う必要があります。
You should do your homework before dinner.
夕食の前に宿題をしてしまいなさい。
You don't have to do what people want you to do.
みんながあなたにしてほしいことをしなくてもいいんですよ。
(自分のやりたいことをしてもいいのですよ)
You can do it without me.
私がいなくてもできるはずです。
(決められたことを)実行する
計画されたことを「行う」の英語は「execute」です。
職務や命令、法律、プログラムなどを遂行するという意味でよく使われるフォーマルな表現です。
We are going to execute an agreement with a new client next month.
来月、新しい顧客との契約を執行する予定です。
His plan was executed by his son.
彼の計画は、彼の息子によって実行されました。
なお、「execute」は死刑を執行するという意味でも使われます。
In Japan, some criminals are executed.
日本では、一部の犯罪者は処刑されます。
(難しいことや役に立つことを)する
任務や命令、約束などを実行するときの「行う」は「perform」です。
難しいことや役に立つことをするという意味で使われます。
雑用のような簡単なことをするという意味では使われません。
また、「perform」は、(劇などを)「演じる」という意味でも使われます。
You don't have to perform miracles to help people.
人を助けるのに奇跡を行う必要はないのですよ。
My boss asked me to perform a few tasks on the computer.
私の上司は、コンピューターで2、3の作業をするように私に頼みました。
Several tests are performed before surgery.
手術の前に、複数の試験が行われます。
(悪いことを)する
法に反することや良くないことを「行う」ときの英語は「commit」です。
「commit」は「約束する」という意味でも使われることがあります。
His uncle was sent to prison for a crime that he didn't commit.
彼のおじさんは、彼が行わなかった犯罪のために刑務所に送られました。
He was there, but he didn't commit the murder.
彼はそこにいましたが、殺人は行っていません。
The student committed suicide when he was only thirteen years old.
生徒は、たった13歳のときに自殺しました。
She has committed herself to becoming a doctor.
彼女は医者になることを決心しました。
※「commit oneself to~」=~することを決心する
ライザップの「結果にコミットする」ってやつやな。
意味は分からんけど。
本当のところはライザップの人に聞かな分からんけど、「結果が出ることを約束する」という意味やと思うで。
「行う」を英会話で使いこなすには
この記事では、「行う」の英語の使い方を意味の違いごとに6つに分けて説明しました。
これらの表現を覚えておけば、「行う」と英語で言いたいときも安心です。
「行う」を英会話で使いこなすコツ
この記事で説明した「行う」のような表現は、
覚えた語句を英会話で使えるようになるコツの1つとして、英文をまるまる覚えることがあります。
英文をまるまる覚えると、語句の使い方も同時に覚えられるため、似たような文脈でパッと言葉が出てくるようになります。
英会話にはこのような勉強法のコツがたくさんあり、それらを知っているかどうかで上達スピードがまったく違ってきます。
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論文などを英文を書くときは、「research」(リサーチ)や「experiment」(実験)に対しては「carry out」ではなく、よりフォーマルな響きがある「conduct」を使うのが一般的や。