「禁止する」は英語で?正しいニュアンスが伝わる使い分け3選
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
「禁止する」は英語でどう言えばいいか分かりますか?
たぶん、ほとんどの人は、すぐには思い浮かばないのではないかと思います。
もしパッと出てきたなら、あなたはかなり英語を勉強していますね。
ひょっとしたら、「受験のときに覚えたけれど、英会話でどう使えばいいのか分からない」なんてこともあるかもしれませんね。
この記事では、「禁止する」の英語をニュアンスごとに3つに分けて説明します。
覚えておくと英会話でも読み書きでも役に立つので、この機会に「禁止する」を使いこなせるようになってください。
個人の判断で禁止する
ある行為を禁止するときの英語は「forbid」です。
「forbid」は、規則で禁止されている場合でも、個人的な判断で禁止する場合でも使うことができますが、「個人的な判断で禁止する」というニュアンスが強く伝わります。
たとえば、「子供がゲームセンターに行くことを両親が禁止する」というような場合です。
I forbid you to do that!
それをすることをかたく禁止します。
(怒りを表す)
Believe it or not, our company's rules still forbid dating among employees.
信じられないかもしれませんが、我々の会社では社内恋愛が今でも禁止されています。
(会社の規則は、従業員の間で恋愛することを禁止しています)
※「believe it or not」=信じられないような話ですが、「date」=デートする、「employee」=従業員
Any socks that do not bear the school emblem will be forbidden.
校章の入っていない靴下は禁止します。
※「bear」=身に付ける、有する、「emblem」=徽章、バッジ
An announcement was made at the theater saying they forbid any taking of photographs or videos.
写真やビデオ撮影はかたくお断りすると劇場でアナウンスがされました。
(劇場で、アナウンスが行われて、写真やビデオ撮影を禁止すると言いました)
言い換えるなら、下の英文みたいな感じになる。
An announcement was made at the theater, and said…
文法的には分詞構文と言う。
それから、日常英会話では、「forbid」を使う代わりに「allow」(許可する)を否定形にして、「be動詞 + not allowed to do something」という表現をよく使う。
たとえば、こんな感じ。
I am not allowed to eat after 9 p.m.
午後9時以降は、食べることは許されていないんです。
法律や規則によって公的に禁止する
ある行為を法律や規則、または権威によって禁止するときの「禁止する」の英語は「prohibit」です。
何かを禁止するという意味では「forbid」と同じですが、「prohibit」の方が法律など強い権威によって禁止するというニュアンスがあります。
また、「forbid」より「prohibit」の方がさらにフォーマルな響きがあります。
In Singapore, all littering is prohibited, and the fines can be pretty steep if one is caught.
シンガポールではゴミ捨てが禁止されていて、もし捕まったら罰金はかなり厳しいものになります。
※「littering」=ゴミのポイ捨て、「fine」=罰金、「pretty」=かなり、「steep」=法外に高い、「one」=ここでは「人」という意味
Do you know that alcohol is prohibited in the park?
公園ではアルコール類は禁止なのをご存じですか?
I see less cars parked on the streets nowadays because the city prohibits it.
市が禁止にしたので、最近は路上駐車している車が減りました。
(道路に停められているより少ない自動車を見ます)
※「nowadays」=最近は
「forbid」と「prohibit」は、どちらでもいい場合が多い。
Children under the age of 15 are prohibited to visit (a patient at) this hospital.
15歳以下の子供は、この病院(の患者)を訪問することは禁止されています。
体力が落ちている患者は感染しやすいからな。
好ましくない物を法律で禁止する
危険なものや道徳的に好ましくない物を法律や規則によって禁止するときの英語は「ban」です。
何かを禁止するという意味では「prohibit」と同じですが、「ban」の方が危険なものや道徳的に好ましくない物を禁止するという意味合いがあります。
The government has banned the sales of all pornographic materials.
政府は、ポルノに関する商品の販売をすべて禁止しました。
※「material」=素材、資材
I have signed the petition to ban animal testing for cosmetic purposes.
化粧品のための動物実験を禁止するよう請願書に署名しました。
※「petition」=請願書、「cosmetic」=化粧品、「purposes」=目的
The use of smart phones is banned in the waiting room.
待合室でスマートフォンを使用することは禁止されています。
One of the Japanese athletes was banned from the Olympics because of drug use.
日本人選手の一人は、薬物使用のためにオリンピック参加を禁止されました。
※「athlete」=スポーツ選手、「drug」=薬物
Do you know that chewing gum is banned in Singapore? You will be fined 1000 dollars if you are caught red-handed for just possessing it.
シンガポールではガムが禁止されているのをご存じですか。ガムの所持で現行犯逮捕されたら千ドルの罰金が課せられます。
※「fine」=罰金を科する、「possess」=所有する、「red-handed」=現行犯で
しかも、名詞形「禁止」で使われることが多い。
I wish this country would step up their ban on dangerous drugs before it becomes an epidemic.
危険薬物が蔓延する前に、危険薬物の取り締まりを国に強化してほしいです。
※「step up」=強化する、「epidemic」=まん延、異常発生
それから、日常の自然な会話では、「illegal」(違法)を使うことも多い。
It's illegal to hunt whales.
クジラを捕まえるのは違法です。
あるいは、シンプルに「can't」(~できない)を使ってもいい。
You can't smoke in this room.
この部屋でタバコを吸ってはいけません。
また、前に言ったように「be動詞 + not allowed」を使うことも多い。
You are not allowed to take pictures here.
ここでは写真を撮ってはいけません。
「forbid」や「prohibit」は少しかたい感じがする。
会話のときには、「どの言葉が正しいかな?」と悩むより、思いついた言葉をパッと言ってしまった方が会話が弾むからな。
それに、ニュアンスが少し違っていても誰も気にしない。
英語を話せるようになるには
この記事では、「禁止する」の英語について3つに分けて説明しました。
使い分けを覚えておくと英語で会話するときや英文を読むときに役に立つので、この機会に覚えてしまいましょう。
ただし、単語の使い方やニュアンスの違いを覚えただけでは英語を話せるようにはなりません。
英語を話せるようになるには、そのための専用の勉強が必要です。
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