英語のリーディング勉強法!楽しみながら自然に上達する方法とは?
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラが、ネイティブの監修のもと、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
「リーディングが上達しないなあ」
「リーディングの勉強は面白くないから嫌いだなあ」
なんて悩んでいませんか?
TOEICやTOEFL、英検みたいな試験では必ずリーディングが出るから、リーディングは必須ですよね。
それに、就職して仕事で英語を使う場合でも、電話や対面での英会話より英文メールでやり取りすることの方が多いんですよ。
だから、実は仕事では、英語のリーディングスキルはすごく大切なんです。
それに、プライベートで海外旅行をするにしても、現地のパンフレットや看板、メニューなどを読めるかどうかで楽しみが大きく違ってきます。
でも、リーディングの勉強ってあまり面白くないし、なかなか上達しないので困りものです。
そこで今回は、楽しみながら英語のリーディング力を伸ばせる勉強法と、リーディングの勉強におすすめの教材を紹介します。
このリーディング勉強法なら・・・
- リーディングが苦手な人でも始められる。
- 楽しみながらリーディングを勉強できる。
- 三日坊主にならずに続けられる。
- 読解力がグングン伸びる。
- 簡単なので誰でも実践できる。
リーディングが上達すると、スポーツや芸能、ビジネス、新聞、趣味など、世界中のほとんどの情報をインターネットから手に入れられるようになります。
世界が一気に広くなる感じです。
英語のリーディングは一生役に立つスキルですので、ぜひこの勉強法でリーディングを身に付けてください。
目次
英語のリーディングが上達しない理由
英語のリーディング上達のための勉強法というと、ほとんどの人は書店で売られている長文読解問題集を使って勉強するのではないでしょうか?
でも、中学生や高校生のときに、長文読解問題集を使ってさんざんリーディングを勉強したのに、あまりリーディングが上達しなかったと思いませんか?
考えてみてください。
- あなたは英字新聞を読めますか?
- ペーパーバック(英語の小説)を読めますか?
- 英語のウェブサイトは読めますか?
これらは、ネイティブの成人なら誰でも読めるレベルの英語で書かれています。
でも、リーディングの問題集をたくさん解いて難関大学に合格した優秀な学生でも、これらを読むことはできません。
何年もかけて英文読解問題集でリーディングを勉強しても、平均的なネイティブなら誰でも読める英文すら読めるようにならないですよね。
とても悲しいことです。
あなたのリーディング・スキルはどれくらい?
難関大学に合格した人やTOEICで高得点を取った人など、かなり英語のリーディングを勉強した人でも、一般人向けの英文を読むことすらできません。
それどころか、実際の読解力はネイティブの子供にも及ばないということがよくあります。
試しに、あなたの読解力はどれくらいなのか、以下の英文を読んでみてください。
In a field one summer's day a Grasshopper was hopping about, chirping and singing to its heart's content. An Ant passed by, bearing along with great toil an ear of corn he was taking to the nest.
“Why not come and chat with me,” said the Grasshopper, “instead of toiling and moiling in that way?”
“I am helping to lay up food for the winter,” said the Ant, “and recommend you to do the same.”
“Why bother about winter?” said the Grasshopper; we have got plenty of food at present.”
But the Ant went on its way and continued its toil.
出典:http://www.gutenberg.org/cache/epub/28/pg28-images.html
これが何の話か分かりましたか?
語彙力のある人なら、アリ(Ant)とキリギリス(Grasshopper)という単語から、何の話か想像できたかもしれません。
子供のときに聞いた「アリとキリギリス(The Ant and the Grasshopper)」の話です。
でも、英文をしっかり理解できたかというと・・・
おそらく、ほとんどの人はあまり理解できなかったのではないかと思います。
どうして「アリとキリギリス」のような簡単なリーディングができないのでしょうか?
以下に、読解問題集や参考書を使って勉強しても、あまりリーディングが上達しない理由を説明します。
上達しない理由1:ターゲットが絞れていない
問題集や参考書を使って勉強してもリーディングが上達しない理由の1つ目は、扱われている英文の分野がページごとにバラバラだからです。
最初は「科学分野」の英文が書かれているかと思うと、次は「政治」について書かれていて、その次は「小説」が書かれているというように、単元ごとに内容がバラバラということです。
いろいろな分野の英文を読めば、いろいろな分野の英文を読めるようになるかというと、そうではありません。
どの分野の英文も、たいして読めるようにならないというのが現実です。
なぜなら、科学分野なら科学分野でよく使われる単語や表現があり、政治分野なら政治分野でよく使われる表現があります。
また、物語を読むには、会話的な表現を覚える必要があります。
でも、長文読解問題集を使って、いろいろな分野の英文を少しずつ読んでいると、どの分野のリーディング・スキルも中途半端になってしまうのです。
だから、リーディングがなかなか上達しません。
受験の英語では、いろいろな分野の英文が出題されるので、いろいろな分野の英文を読むというリーディングの勉強法も無駄にはなりません。
でも、社会人として英語を勉強する場合、自分に関係ない分野の英文を読む練習をしてもあまり意味がありません。
上達しない理由2:楽しんでいない
読解問題集や参考書で勉強しても読解力が伸びない理由の2つ目は、問題集や参考書に載っている英文は面白くないということです。
参考書や問題集の英文は、そもそもあなたが興味のある題材が選ばれているわけではありません。
また、長い英文の一部だけを抜き出して掲載されているので、読んでいて面白くありませえん。
面白くない英文を努力と根性で読んでも、15分もすれば疲れてしまって、リーディングの勉強を続けられなくなるのではないでしょうか。
それに、面白くない英文を努力して読んでも脳が拒否反応を起こすので、疲労感ばかり大きくてあまり頭に入りません。
だから、楽しくない英語のリーディング勉強法ではあまり効果が出ないのです。
リーディングが上達する勉強法
すでに説明したように、読解問題集や参考所で勉強しても英語のリーディングが上達しない原因は、
- ターゲットが絞れていないこと。
- 勉強のために読む英文が面白くないこと。
確かに、問題集によっては、解説が分かりにくかったり、問題の出来がイマイチだったりということはあります。
でも、そんなことは英語のリーディング上達にはそれほど影響ありません。
英語のリーディング上達にとっても最も大切なことは、興味のある題材について書かれた英文をたくさん読むことです。
楽しみながら読める英文を見つけることができれば、自然と読みたくなるのでリーディングはモリモリ上達します。
つまり、英語のリーディングが上達する勉強法の一番のコツは、
- ターゲットを絞って英文を読むこと(同じ題材の英文を読むこと)
- 楽しみながら読める英文を見つけること
同じ題材の英文をスラスラ読めるようになったら、別の題材の英文を読むというように勉強を進めます。
以下に、そのために役立つリーディング素材を紹介します。
おすすめの問題集・参考書
リーディング力を伸ばすための英文は、辞書を使わなくてもある程度は理解できて、楽しみながら読み続けられるものでなければなりません。
また、無理なく単語や表現を覚えられるように、最初から最後まで同じ題材について書かれている英文である必要があります。
その条件を満たすのは、書店で売られている問題集や参考書ではなく、以下の3つです。
- ラダーシリーズ(初級者)
- 映画の小説版(中級者~)
- 英字新聞(中級者~上級者)
それぞれについて、以下に説明します。
ラダーシリーズ(初級者)
ラダーシリーズというのは、英語学習者向けに、小説などの語彙数を制限して書き直された書籍のことです。
上の画像では見にくいですが、
TOEIC 400~500点(英検3級)レベル
TOEIC 500~600点(英検2級)レベル
TOEIC 700点以上(英検準1級以上)レベル
物語は、「ジキルとハイド」、「ローマの休日」、「フランダースの犬」、「シャーロック・ホームズ」など、名作ぞろいなので、英文を読むのが苦手な人でも、楽しみながら読み続けることができます。
- TOEICスコアや英検を参考に、自分にあった難易度の本を選べる。
- 楽しみながら読み続けられる本を選べる。
- オーディオ付きの本を選べばリスニング練習もできる。
僕は、アガサ・クリスティーが好きやな。
別売りだけどオーディオが付いている書籍もあるから、目で読んで耳で聞いて、さらにシャドーイングの練習をするというように、いろんな角度から勉強できるで。
映画の小説版(中級者~)
人気のある小説が映画化されたり、逆に人気のある映画が小説化されたりすることがよくあります。
英語のリーディング上達のために、そのような映画の小説版を読みます。
必ず好きな映画の小説を選ぶのがコツです。
最初に映画を見てから小説を読んでください。
映画の小説版なら、すでに映画を見ているのでストーリーを理解しやすい上、興味のあるストーリーなので楽しみながら読み進めることができます。
書籍を見つけるには、amazon.comで検索ボックスの左にある選択肢で「洋書」を選び、検索ボックスに物語の英語名を入力して検索します。
たとえば、「風と共に去りぬ」の原題は「Gone with the wind」なので、以下のように検索すると英語書籍が見つかります。
小説の英語名は、「風と共に去りぬ」のように日本語名を検索するとすぐに見つかります(たいていは、Wikipediaに載っています)。
また、「movie novelization」と検索すると、映画の小説版を見つけることができます。
映画の小説版はネイティブ向けに書かれているので、ラダーシリーズの本より難易度は高めです。
ラダーシリーズの本を読めるようになったら、リーディング初級者を脱出するためのステップとして、辞書を片手に挑戦してみてはどうでしょうか。
- 興味のある物語を選べる。
- 映画で見ることができるので分かりやすい。
- 映像と文字を関連付けできるので記憶に残りやすい。
- 映画を見れば発音を確認できる。
英字新聞(中級者~上級者)
英字新聞は、英語の上級者になってから読むものという風潮があるようですが、実は意外なことに、それほど難しくありません。
どうしてそれほど難しくないかというと、学校で習った文法どおりの英文が書かれているからです。
特に、「The Japan Times」など日本で発行されている英字新聞は、「New York Times」など外国で発行されている英字新聞よりずっと分かりやすい教科書どおりの英語で書かれています。
だから、日本人の英語学習者にも十分に読むことができます。
英字新聞を読むときは、同じ話題について書かれている記事を毎日読むのがコツです。
同じ話題の記事を読めば、その話題でよく使われる単語や表現を自然に覚えることができるので、苦労なく語彙力とリーディング力を伸ばせるからです。
また、日本国内の話題が扱われているので興味を持って読むことができるし、ニュースや日本語の新聞で見た話題なら最初から内容が分かっているので、簡単に理解することができます。
- 同じ話題の記事を毎日読めば、単語や表現を自然に覚えられる。
- 日本国内の話題が扱われているので興味を持って読むことができる。
- 知っている話題について書かれているので理解しやすい。
より効率よく英語が上達する勉強法とは
いかがでしたか?
この記事では、楽しみながら英語のリーディングが得意になる勉強法についてお話ししました。
英語のリーディング力を伸ばすには「読解テクニック」的なことを覚えるよりも、楽しみながら読める本を見つけて、少しでも時間があれば「読みたい」と思うようにすることの方がずっと効果的です。
この記事で紹介した3つのリーディング素材なら、きっと興味のある英文を見つけることができます。
ぜひ挑戦してください。
学習効率をもっと上げるには
英語学習は、リーディングばかり勉強するより、スピーキングとリーディングを同時に勉強する方が相乗効果が出るので上達が加速します。
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「風と共に去りぬ」だったらTOEIC 500~600点レベルやから、私でも楽しみながら読めそう!