【発音のヒント】ネイティブに通じる英語の発音 | 上達するおすすめ教材9選を紹介
英会話ハイウェイでは、10年以上の経験を持つ翻訳者のアキラが、日常英会話で使う表現や勉強法、翻訳の仕事についてできるだけ分かりやすい言葉を使って説明しています。
私は二十代のときにワーキングホリデーでニュージーランドに行き、その後、アメリカ・シアトル市に留学して現地で就職しました。
数年間も英語圏で生活したのですが、その間にいつも悩まされたのは「発音」です。ネイティブに直接話しても通じない、電話で話すとなおさら通じない・・・
「このジャパニーズは何を言ってんだ?」という表情を何度も見せられると、自分から英語で話しかけるのが怖くなってしまうんですよね。
私がそんな失敗をしたのは、英語の発音をまったく勉強したことがなかったからです。
そこで、この記事では英語の発音を練習するのに最適な教材について解説します。
ご紹介するのは、私が実際に使って吟味した9つの厳選教材です。
あなたに合った教材を見つけて、発音に自信を持てるように練習してください。
目次
英語の発音パーフェクト学習辞典(深澤俊昭著)
最初にご紹介するのは、「英語の発音のすべてがここにある!」と書かれているとおり、内容の充実度と分かりやすさが群を抜いた教材です。
英語のリズムの説明から始まり、イントネーション、単語の切れ目の音の変化、音の短縮、聞こえなくなる音など、音の変化の解説と例文が豊富に掲載されています。
英語の発音をガッチリ学びたいなら、持っておいて損はない教材です。
ただし、この教材で扱われているのは、文の中で発音がどのように変化するかということがメインであり、「『R』の発音はこうだ」とか「『TH』はこう発音する」というようなことは、あまり説明されていません。
そういった個別の発音については、後ほど紹介する「ネイティブスピークなど」別の発音教材を使うといいでしょう。
瞬時にわかる 英語リスニング大特訓(山崎祐一著)
「リスニング大特訓」というタイトルですが、教材を開いてみると発音の練習をたっぷりできるように作られています。
「英語の発音パーフェクト学習辞典 」と同じように、単語を連続して発音するときにつながる音(たとえば「need to」⇒「ニートゥ」など)や、消えてしまう音(たとえば「because」⇒「カズ」など)など、会話のときに文中でどのように発音が変化するかを学ぶことができます。
リスニング教材のはずなのに発音の練習ばかりする内容なのは、「発音をマスターするとリスニングが上達する」という意外に知られていないルールがあるからです。
自分で発音できる音は聞き取ることもできるので、リスニング教材をひたすら聞いて耳を鍛えるだけより、発音の練習もした方がリスニングがうんと早く上達するんですね。
ネイティブ英語 発音の法則(長尾和夫、アンディー・バーガー著)
単語や動詞の音の変化を分かりやすく学ぶことができます。
たとえば、簡単な単語でも
「am」=ェァム / ァム / ム
「are」=アー / ア
のように、さまざまに発音されるし、
get what you
のような単語のかたまりは、
「ゲット・(ホ)ワット・ユー」⇒「ゲワッチャ」
のように音が変化するというように、ネイティブ発音をカタカナとCDの音声の両方から学ぶことができる教材です。
複数の単語がつながるときの音の変化については、
「what did you」=ワット・ディド・ユー⇒ワディッジャ⇒ワッジャ
のような、日常的に会話でよく使う表現を中心に説明されているので、英会話のときの実用性はバツグンです。
学問としてではなく、実用的な英会話のために発音を学ぶのにおすすめの教材です。
魔法の発音 ハイディの法則77(ハイディ矢野著)
こちらはイラストたっぷりで親しみやすい発音教材です。文字もかなり大きなフォントが使われています。
この本も会話の中でどのように単語の発音が変化するかが説明されています。
たとえば
Is that all?
「それで全部ですか?」
という英文の発音は
学校英語:イズ・ザット・オール
ネイティブ英語:イゼロー
のように、かなりザックリと大胆に書かれています。
日本人が、このカタカナどおりに「イゼロー」と言ってネイティブに通じるかどうかは疑問ですが、付属のCDを聞きながら「ああ、ネイティブはこんなふうに発音するのか」という気付きがあるかと思います。
知っている英語なのになぜ聞き取れない?(藤田英時著)
この教材も英文の中でどのように発音が変化するのかが説明されています。
たとえば、
some more
「もう少したくさん」
の発音なら、
サム・モアー
↓
スム・モアー
↓
ス・モア
のように変化してしまうというような具合です。
スッキリして読みやすいので、個人的には気に入っている発音教材です。
絶対『英語の耳』になる!BASICSリスニング基本30のルール(長尾和夫+アンディー・バーガー著)
この教材も表紙を見るとリスニング教材みたいですが、中身は発音について解説されています。
「魔法の発音 ハイディの法則77 」と同じように、音の変化について学ぶことができます。
love him
ラヴ・ヒム
↓
ラヴィム
という感じですね。
この教材も分かりやすくまとめられている上に、例文が豊富なのでおすすめです。
英語は「リズム」で9割通じる!(竹下光彦著)
この本の帯には「『バナナ』は、ボナナでもブナナでも通じるんです!」と書かれています。
「えっ、ボナナでもいいの?」と思ったあなた、ぜひ読んでください。
英語というと発音ばかり重視されがちですが、実はいくら発音が良くてもリズムが悪ければネイティブには理解されないのです。
逆に、発音が少しくらい悪くても正しい英語のリズムで話していれば、かなり理解してもらえます。
だから、リズムが正しければ「ボナナ」でも「ブナナ」でも通じるんですね。
この本は教材というより、読んで内容を理解したら終わりという感じの書籍ですが、一読の価値はあります。
話せる、聞ける、英語のリズム感(服部孝彦著)
これも英語のリズムを練習するための教材です。
たとえば、「piano」という単語は、日本語では「ピ・ア・ノ」と3つの音が同じ強さで発音されますが、英語では「ア」の音を強く発音します。
また、「from nine to five」は、日本人が発音するとすべての単語を同じ強さで発音してしまいがちですが、ネイティブなら「nine」と「five」を強く発音します。
このような強弱を正しく使わないと、いくら発音が良くてもネイティブには理解してもらえません。
たった100ページ程度の薄い教材ですが、CDを使って英語のリズムを練習することができます。
ネイティブスピーク(株式会社チカラインターナショナル)
今回紹介する教材の中で、唯一のDVD教材です。
ネイティブスピークは、このページで紹介した他の教材とは違い、英語の音1つ1つを丁寧に練習するための教材です。
たとえば、「R」の音を発音するときは、口をこのように広げて、舌は口内のここに置いて・・・というように、詳しく説明されています。
この教材のすごいところは、口の動きはネイティブの女性が実際に発音する動画から学ぶことができるだけでなく、コンピューターグラフィックを使って口の中の動きも知ることができることです。
他の教材だと、
「R」の発音は、舌先を口内の天井に着かない程度に上の方において、舌を後ろの方に引いて「アー」と発音します
のような説明を読んで練習するしかなかったのですが、ネイティブスピークなら、口の中の動きをCG動画で見ることができるので、分かりやすさバツグンです。
ただし、非常に淡々とレッスンが進むため、気合いを入れてやらないと眠くなるかもしれません。
英語の発音が上手くなる教材のまとめ
英語は最低限の発音を身に付けないと、ネイティブに理解してもらえません。
発音の練習は一見難しく思えるかもしれませんが、教材を使って練習すれば必ず上達します。
今回ここで紹介した発音教材があなたの発音スキルアップのお役に立てばうれしく思います。
9つの教材の中から、ぜひぴったりのものを探してみてくださいね。
P.S.
このページで紹介した発音教材で練習すれば、他の日本人よりずっとネイティブに近い発音を身に付けられるはずです。
でも、発音が良くても英語を話せなければ元も子もありません。
独学で英語を勉強して、言いたいことをパッと言えるようになるには正しい方法と順序で勉強することが重要です。
そのための方法について、以下のページで詳しく解説しています。ぜひ、あわせてご覧ください。