「分数」の英語|3/13などの読み方と正しく伝わる簡単テクニック
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラが、ネイティブの監修のもと、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
「分数って英語で何て言うのかな?」
「3/13(13分の3)って英語でどう読んだらいいのかな?」
ネイティブの小学生なら誰でも知っている簡単な分数表現なのに、なぜか英語の授業では習わないんですよね。
でも、日常英会話では、ときどき必要になるので「日本語なら簡単に言えるのに、英語では何て言えばいいか分からない‥」と、悔しい思いをすることがあります。
そこで今回は、以下のように分数にまつわる英語表現を紹介します。
- 分数、分子、分母など英語でどう言うのか
- 3/13のような分数は、英語でどう読むのか
- 日本人向けの簡単な言い方
- 日常英会話での分数の使い方
この記事を読めば、日常的な会話で使う分数表現を英語で言えるようになります。
なお、分数の英語だけでなく、言いたいことを英語で自由に言えるようになる勉強法を無料のメール講座で詳しく説明しています。
正しい勉強法で学んで、最短で英語を身に付けてください。
目次
「分数」は英語で?
「分数は」英語で「fraction」と言います。
ただし、「小数」の英語は「decimal fraction」なので、間違われないように区別したいときは、分数は「vulgar fraction」と言います。
小数:decimal fraction
引き算(subtraction)も苦手やろ。
ちなみに、「fraction」は数学以外で使うときは「断片」とか「~の一部分」という意味がある。
たとえば、「within a fraction of a second」なら直訳では「1秒の一部分」なので、「あっという間」という意味。
Within a fraction of a second, the airbag forms a protective cushion over the steering wheel.
あっという間に、エアーバッグがハンドルを覆うように保護クッションを形作ります。
※「form」=形作る、「protective」=保護の、「steering wheel」=自動車のハンドル
「分子」や「分母」はどう言うのか
分数には、分母と分子があります。
「分母」は英語で「denominator」です。
Merriam Websterには以下のように定義されています(日本語は筆者訳)。
the part of a fraction that is below the line and that functions as the divisor of the numerator
(分数における線の下の部分で、分子の除数として機能する部分)
「分割する」という動詞は「divide」なので、「除数(割る数)」を「divisor」と呼びます。
一方、「分子」は「numerator」と呼びます。
Merriam Websterには以下のように定義されています(日本語は筆者訳)。
the number in a fraction that is above the line and that is divided by the number below the line
(分数の線の上の数で、線の下の数によって割られる数)
分子と分母を総称して「terms」と呼ぶこともあります。
分母は「denominator」、分子は「numerator」なので、2/3(三分の二)なら以下のように言えます。
The denominator is 3 and the numerator is 2.
分母は3で、分子は2です。
「2/3」は以下のように三分の二を表します。
「2 2/3」は以下のように二と三分の二を表します。
3/13のような分数は、どう読むのか
日本語では分母を先に言ってから、分子を言いますよね。
たとえば、2/3なら「三分の二」という具合です。
でも、英語では分子を先に言って、その後で分母を言います。
そして、分母を読むときは「~番目」という意味の言葉を使います。
以下に例をあげます。
また、例外として1/2、1/4、3/4の分母は、「second」、「fourth」の代わりに「half」「quarter」を使います。
1/4(四分の一)=「one quarter」(「one forth」ではない)
3/4(四分の三)=「three quarters」(「three fourths」ではない)
「half」は「半分」、「quarter」は「四分の一」という意味なので、「one half」なら「半分が1つ」、「three quarters」なら「四分の一が3つ」というように解釈すると分かりやすいでしょう。
「one」の代わりに「a」でもいい。たとえば「二分の一」なら「a half」や。
ただし、会話で使うときは、「a」より「one」の方が発音がはっきりしているから、英語の発音があんまり得意じゃない場合は「one half」って言った方がネイティブに理解してもらいやすい。
この調子でもっと大きい数字もどんどん言えます。
3/100(百分の三)=「three hundredths」
123/1000(千分の百二十三)=「one hundred and twenty three thousandths」
分母には「th」や「ths」を付けることをお忘れなく。
帯分数の読み方
帯分数とは、以下のように整数部分が左にある分数のことです。
帯分数(mixed numbers)は、最初に整数部分を言って、それから「and」を言ってから分数部分を言います。
以下に例をあげます。
10 3/10(十と十分の三)=「ten and three tenths」
100 3/100(百と百分の三)=「one hundred and three hundredths」
整数部分と「and」を最初に言うだけなのでシンプルですね。
分数を含む算数表現
参考までに、小学校の算数で出てくる分数を使う問題を紹介します。
日常生活で使うことはないと思うので、さっと読んで「こんな言い方をするんだ」くらいに理解していただけたらいいと思います。
Find two-thirds of 87.
87の2/3(三分の二)を求めなさい
Write 5 2/3 as an improper fraction.
5 2/3(5と三分の二)を仮分数にしなさい。
Change 50/3 to a mixed number.
50/3(三分の五十)を帯分数にしなさい。
日本人向け!もっと簡単な分数の読み方
分数の英語は、ここまで説明した方法でネイティブに通じますが、日本人にとっては「tenths」や「hundredths」のような単語を正しく発音するのは簡単ではありません。
「th」や「ths」の発音は日本語にはないからです。
発音を間違えるとネイティブに誤解される可能性があります。
でも、以下に紹介する「over」を使う読み方なら誰でも簡単に言うことができます。
分数を「over」を使って言うときは、最初に分子を言ってから「over」と言い、次に分母を言うだけです。
13/346(三百四十六分の十三)「thirteen over three hundred forty six」
分子を先に言うのが面白いな。
面白いと言うか、ややこしいと言うか‥
昔、アメリカ留学してたとき、数学の授業でずいぶん混乱した。
数学の先生が説明するのを聞きながらノートに書いていたら、分母と分子がぜんぶ逆になってたからな。
やっと英語式に慣れたころに日本に帰ってきて、また逆の言い方に頭を慣らすのに苦労した。
日常英会話での分数の使い方
ここでは、日常生活でどのように分数の英語を使うかを紹介します。
日常生活で分数なんか使わないと思うかもしれませんが、たとえば「あのレストラン、カレーの量がすごく多くて、三分の二くらい食べたところで挫折した」みたいな言い方はすると思います。
意識していないかもしれませんが、よく使っているものなのです。
分数が名詞の前に付くときは、分数が1より小さい場合は「of a」を付けるのが普通です。
one half (of a) liter
1/2(二分の一)リットル
three twenty-fifths (of an) inch
3/25(二十五分の三)インチ
one five-thousandth (of a) pound
1/5000(五千分の一)パウンド(重量の単位)
two thirds of the members
メンバーの三分の二
two thirds of the height
その高さの三分の二
ただし、帯分数のときには「of a」を入れません。
seven and two-fifths liters
7 2/5(七と五分の二)リットル
「インチ」とか「パウンド」なんか使われても、パッと分からんな。
「センチ」や「キロ」を使ってくれたら分かりやすいけど、「インチ」や「パウンド」を使う人も多いから、ある程度は慣れが必要や。
Googleで「25インチはセンチで」のように検索したら「63.5センチメートル」と答えを出してくれる。
分数用語まとめ
算数・数学表現でよく出てくる分数表現をまとめました。
日常会話ではあまり使わないから、何のことか忘れてしまった言葉もありますね。
分母=denominator
分子=numerator
帯分数=mixed number
真分数=proper fraction
仮分数=improper fraction
公分母=common denominator
ネイティブの子供がどんな問題を解いているのか知るのは面白いし、算数の問題を解くことで英語の理解が深まる。
小学1年から6年までの問題を紹介しているので、ぜひ挑戦してほしい!
算数・数学の英語を学べるおすすめ書籍
ここでは、英語の数学表現を学べる書籍を紹介します。
前から順に読むタイプの書籍と辞書的に使う書籍がありますので、用途に応じて選んでください。
図解 子供にも教えたい算数の英語(銀林浩、銀林純著)
ここで紹介する3冊の中では一番基本的な内容です。
「子供にも教えたい」という書籍名だけあって、以下のような算数の問題が載っています。
24の約数をすべて書いてください
(38ページ)
次に紹介する「基礎からわかる 数・数式と図形の英語」を購入するなら、この本は不要です。
基礎からわかる 数・数式と図形の英語(銀林浩、銀林純著)
「図解 子供にも教えたい算数の英語」と同じ著者の書籍です。
「図解 子供にも教えたい算数の英語」より詳しい説明があるので、どちらを買うか迷った場合は「基礎からわかる~」をおすすめします。
英語の数量表現辞典(研究社辞書編集部)
626ページもある数量表現の事典です。前から順に読み進めるタイプの本ではなく「辞典」なので、知りたい内容のページを読むという使い方が適しています。
一番詳しく書かれているので、海外留学する人や、仕事や勉強で数学を使う人は、この本が1冊あれば安心です。
分数の英語を英会話で使いこなすには
この記事では、分数、分子、分母などの英語での言い方と、日常英会話ではどのように表現するかについて説明しました。
これで分数を使う表現は、だいたい言えるようになるはずです。
分数は、それほど頻繁に日常英会話で使うわけではないかもしれませんが、言えないと不自由することがあります。
よく使いそうな表現だけでもいいので覚えておけば、きっと役に立ちます。
自由に英語を話せるようになる勉強法
分数にまつわる英語を使いこなすには、まずは自由に英語を話せるようになる必要があります。
言いたいことを英語で自由に言えるようになる勉強法は、メールマガジンで説明しています。
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I am not good at fractions.
私は分数が得意じゃないんです。