「議論する」の英語は?誤解されないニュアンス別の使い分け5選
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
今日は、「議論する」の英語について説明します。
英語では「議論する」という動詞は、大きく5つに分けることができます。
そして、「論理的に話し合う」「ケンカ腰で言い合う」など、それぞれ意味が少しずつ違います。
だから、正しく使い分けなければ「いい話し合いができた」と言ったつもりが、「ケンカ腰で話し合った」と誤解されるかもしれません。
この記事では、「議論する」の英語について、ニュアンスの違いと使い方を紹介します。
「議論する」の正しい使い方を覚えて、本当に伝えたいことを伝えられるようになってください。
理論立てて説得する
説得したり証明したりするために、自分の主張を理論立てて述べるときの「議論する」の英語は「argue」です。
「argue」には、相手の言うことに耳を貸さずに「自分の意見を主張する」という意味や、「口論する」という意味もあります。
そのため、「argue」は、ケンカ腰で怒鳴りあっているというような状況を表すためによく使われます。
I heard my neighbors arguing last night. They were loud.
昨夜、近所の人たちが口論するのを聞きました。騒がしかったです。
※「hear A~ing」=Aが~するのを聞く、hear-heard-heard、「neighbor」=近所の人
He argued that it's far too early to make a decision.
決断するのにはあまりに時期尚早であると彼は主張しました。
Don't argue with me!
口答えをするな!
建設的に話し合う
アイデアを交換したり何かを決定したりするために、建設的な話し合いをするときの「議論」の英語は「discuss」です。
「discuss」には、「argue」のような反論・口論というようなニュアンスはありません。
そのため、「discuss」は「argue」よりも冷静で論理的な話し合いを表すときに使われます。
My husband and I are going to discuss whether or not we will go on vacation next summer.
主人と私は、次の夏に休暇旅行に行くかどうかをこれから話し合います。
※「whether or not」=~かどうか、「go on vacation」=休暇を取る
Have you discussed the matter with your boss?
上司とその件について話し合いをしましたか?
※「matter」=事柄、問題
We'll discuss later where to meet her.
彼女とどこで会うか後で相談しよう。
感情むき出しで言い合う
感情をむき出しにしてお互いに言い合うときの「議論」の英語は「quarrel」です。
「discuss」には、論理的に話し合うというニュアンスがありますが、「quarrel」は、論理や事実に関係なく、とにかく相手を言い負かすというニュアンスがあります。
「口論する」や「口ゲンカする」という日本語が当てはまります。
My parents are always quarreling over money, which is sad.
私の両親は、残念なことに、いつもお金に関してモメています。
Quarreling among children is just part of growing up.
子供同士のケンカは、成長する上での一つの過程に過ぎません。
※「grow up」=成長する
Leave him alone. He doesn't want to quarrel with you.
放っておきなさい。彼はあなたとケンカしたくないのですから。
違う立場から意見を戦わせる
結論や解決策を見出すために、違う立場から公式に意見を戦わせるときの英語は「debate」です。
This issue will be debated on Monday.
この件については、月曜日に議論します。
※「issue」=話題、論点
「debate」には名詞形もあります。
There is a debate going on in the medical field about the danger of soy products.
医学界では、大豆製品についての危険性が議論されています。
※「going on」=進行中である、「medical」=医学
なお、「debate」は、「ディベート」と呼ばれる討論会で、1つの議題について肯定側と否定側に分かれて討論するときによく使われます。
The students debated for an hour on LGBT.
学生は、性的少数派について1時間ほど討論した。
※「LGBT」=性的少数派「lesbian, gay, bisexual, and transgender」の略
I am still debating with myself whether to take the offer or not.
そのオファーを受けるかどうか、私はまだ悩んでいます。
反論する
相手の意見に反論するときの英語は「dispute」です。
「dispute」は、意味的には「argue」や「debate」に似ていますが、「dispute」には感情的に反論するというニュアンスがあります。
We were disputing whether we should let our child study abroad or not.
子供を留学させるか否か(意見が食い違うために)議論していました。
※「let A 動詞の原形」=Aに~させる、「abroad」=海外で
Gun control issue has been disputed for years.
長年にわたって、銃規制について論争が行われてきました。
また、「dispute」は「意義を唱える」という意味でも使われます。
I want to dispute my bill because I believe it is inaccurate.
請求書に間違いがあると思うので異議を唱えたいと思います。
※「bill」=請求書、「inaccurate」=不正確
There was a dispute as to whether or not the ball was within bounds or not.
ボールがインかアウトかでモメました。
※「bound」=範囲
英語を話せるようになるには?
この記事では、「議論する」の英語について、5つに分けてニュアンスと使い方を説明しました。
間違った表現を使うと、ぜんぜん違う意味に解釈される可能性があるので、この記事で正しい使い分けを覚えてください。
ただし、単語のニュアンスの違いや使い分けを覚えただけでは、英語を自由に話せるようにはなりません。
言いたいことを英語で言えるようになるには、そのための勉強をする必要があります。
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The mother turned to her 5 year old daughter who generally was uncooperative, and said “Now Lisa, I want you to go to bed at eight o'clock, and please don't try to argue with me!”
母親は、いつも反抗的な5才の娘に向かって「さあリサ、8時に寝なさい。口答えはしないで」と言いました。
※「uncooperative」=協力的でない