「トイレ」は英語で?13の表現を国別・場面別に使い分ける
「トイレ」は英語で何と言うか分かりますか?
「『toilet』に決まってるでしょ!」と思ったあなはた半分だけ正解。
トイレは国によって違う名前で呼ばれているし、口語的な言い方や遠回しな言い方と、いろいろな呼び方があります。
日本でも「トイレ」「便所」「お手洗い」「化粧室」など、いろんな呼び方がありますよね。それと同じことです。
そこで今回は、トイレは英語でどう言えばいいかや、トイレに関係する英語表現をまとめました。
言い方を間違えると、ぜんぜん違う意味に解釈されるのでぜひ参考にしてください。
目次
アメリカ
bathroom
アメリカでは、家やホテルの部屋にあるトイレを英語で「bathroom(bath room)」と呼びます。
「bath(風呂)」と「room(部屋)」を合わせた言葉なので「お風呂」のことと思うかもしれません。
でも、ハリウッド映画で見かけるように、アメリカではお風呂とトイレが同じ空間にあることが多いので、「bathroom」と言えばトイレという意味になります。
日本のワンルームマンションならスペースを節約するためにトイレと風呂を1つにまとめるのも分かります。
でも、土地が十分にあるアメリカで、なぜトイレと風呂を同じ空間に作るのかはナゾです。
なお、イギリスでは「bathroom」と言うと「お風呂」という意味なので注意が必要です。
restroom
アメリカでは、レストランなど家の外にあるトイレを英語で「restroom(rest room)」と呼びます。
「rest(休憩する)」と「room(部屋)」なので「休憩所」かと思いきやトイレです。
「bathroom」でも通じますが、こういったトイレには風呂は付いていないので「bathroom」と呼ぶのは違和感があります。
なお、公衆トイレは「public restroom」です。
the John
アメリカ口語でトイレという意味のスラング(俗語)です。通常は男性トイレのことです。
古くさい表現であまり使われていません。
なぜトイレに人の名前が付けられているかというと、水洗トイレを発明した人の名前が「Sir John Harington」だからです。
「トイレに行ってくる」と言ったつもりが「便器に行ってくる」って意味になるな。
イギリス
toilet
イギリス、ニュージーランド、オーストラリアなどのイギリス英語圏では、日本で使う「トイレ」と同じ意味で「toilet」という英語が使われています。
日本人にとっては分かりやすいですね。
なお、アメリカでは「toilet」は「便器」という意味があります。
だから、「ちょっとトイレに行ってきます」と英語で言ったつもりが「ちょっと便器に行ってきます」という意味に解釈されたりします。
だから、アメリカでは「I'm going to use the toilet.」とは言わない方がいいです。
loo
「loo(ルー)」は、イギリスの口語でトイレという意味の英語です。
だから、
I’m just going to the loo.
ちょっとトイレに行ってきます。
のように言うことができます。
また、トイレットペーパーは「loo paper」「loo roll」、公衆トイレは「public loo」です。
ルー大柴は「トイレ大柴」という意味になるな?
Wikipediaを見たら、本名の大柴亨(おおしば・とおる)の「る」らしい。
その他の呼び方
lavatory
トイレの別の英語として「lavatory」もあります。
飛行機のトイレのドアには英語で「lavatory」と書かれており、使用中かどうかを示すために「Vacant(空き)」「Occupied(使用中)」というサインが出ています。
普段の会話で、トイレという意味で「lavatory」を使うとお上品な響きがあります。
washroom
カナダでは、トイレの英語として「washroom」という表現も使われます。
「wash」と「room」なので、日本語的に言えば「お手洗い」かもしれないですね。
men's room / ladies'room
主に会社や駅など公共の場にあるトイレを指します。丁寧な言い方です。
powder room
化粧のパウダーを付ける部屋=「化粧室」という意味ですが、ホテルやレストランなどの女性用トイレを指す英語です。
W.C(water closet)
水洗トイレという意味の英語ですが、会話ではほとんど使われません。
latrine
学校や軍隊などのトイレです。また、地面に穴を掘っただけのトイレも「latrine」と呼びます。
outhouse
家の外にあるトイレのことです。ドラマ「大草原の小さな家」や西部劇に出てくるのを見たことがあるかもしれませんね。
crapper / shitter
トイレの口語表現で、下品な響きがあります。
おしっこ/うんち は英語で?
口語では「おしっこ」は「pee(ピー)」、「うんち」は「poo(プー)」がよく使われます。
これらの言葉には、「おしっこする」「うんちする」という動詞の意味もあります。
たとえば、
I have to pee.
おしっこしなきゃ。
のように言えます。仲のいい友達などとの会話だけで使ってください。
なお、普段の会話では、「おしっこをする」や「うんちをする」のような直接的な言葉を避けて、「トイレに行く」のような間接的な表現を使います。
ちなみに、幼児言葉ではそれぞれ「peepee(ピーピー)」「poopoo(プープー)」と言います。
アメリカでホームステイしてたとき、3歳の娘が「I have to poopoo.」ってよく言ってたよ。
ホストマザーが慌ててトイレに連れて行ってた。
しばらくしたら、「Another one is coming up.(また出そう)」って言って、またトイレに直行。
お母さんは大変やな。
ちなみに「piss(小便)」、「shit(くそ)」という下品な言い方もあります。
トイレに関連する英語表現
ここでは、トイレに関してよく使う英語表現を紹介します。
海外旅行や留学で役に立つので覚えておきましょう。
May I use the bathroom/toilet/restroom?
トイレを借りてもいいですか。
Where is the bathroom/toilet/restroom?
トイレはどこですか。
I need to go to the bathroom/toilet/restroom.
トイレに行きたいです。
Excuse me for a moment.
ちょっと失礼。(食事中などに「トイレ」という直接的な言葉を避けたい場合)
The toilet doesn’t flush.
トイレの水が流れません。
The toilet is clogged.
トイレが詰まっています。
トイレ用語
トイレに関してよく使う英語表現を紹介します。
このようなトイレ用語は、日常生活ではよく使いますが、英会話教材などには載っていません。
最低限のトイレ用語を知らなければコミュニケーションができないので、以下に紹介するものは覚えておきましょう。
ラバーカップ
トイレの詰まりを直すための道具です。正式な名前が分からなくて「トイレのシュポシュポ」と言ったりします(笑)
ラバーカップは、英語では「plunger」と言います。
便器
「toilet」または「toilet bowl」と言います。
便座
「toilet seat」です。分かりやすいですね。
便器のふた
「ふた」は「lid」なので「toilet lid」です。
男性用の便器
「urinal」と言います。
ウォッシュレット
ウォッシュレットは、日本企業のTOTOが開発した装置です。
「Washlet」という名前はブランド名なので、ウォッシュレットにぴったり合う英語表現はありません。
「spray-toilet」、「bidet seat」などの呼び方が一番近いかもしれませんが、「ビデ」は女性用なのでウォッシュレットとは少し違います。
英語版Wikipediaには、以下のように説明されています。
Washlet (ウォシュレット Woshuretto) is a registered trademark of the Japanese toilet company Toto, referring to electric toilet seats with water spray feature for anal and genital cleansing.
https://en.wikipedia.org/wiki/Washlet
(ウォッシュレットは、日本の便器販売会社Totoの登録商標であり、肛門と性器の洗浄のために水を吹き付ける機能を備えた電気仕掛けの便座を指している)
欧米でウォッシュレットが普及するまでは、説明に苦労することになりそうです。
トイレットペーパー
そのまま「toilet paper」または「toilet roll」です。
アメリカのトイレは中が丸見えの理由
アメリカの映画を見てると、トイレのドアの上下の部分が大きく開いていて、外から足下が見えるようになっているのを見ることがあると思います。
数年間、アメリカに滞在していろいろな場所で公衆トイレを見た経験からお話ししますと、ドアの大きさは、その場所の安全度によって違うように思いました。
裕福な地域のショッピングモールなどのトイレは、ドアの上下が天井と床の近くまでありますが、少し治安が悪い場所にあるトイレだとドアの上下が大きく開いていて、中が丸見えになっているのです。
実際に、ワシントン州ベルビュー市という裕福な地域にあるショッピングモールでは、トイレの個室のドアは天井と床の近くまでありました。
一方、ガラが悪いシアトル市ダウンタウンにあるショッピングモールでは、ドアの前に立つと個室の中が丸見えになるほどドアが小さいのです。
だから、うっかりドアに近づきすぎると便座に座っている人と目が合って
「おっと失礼」
「いえいえ、どうも」
という気まずい会話になってしまいます。
さらに、公立図書館のトイレの個室にはドアそのものがなくて、そのまま中が丸見えになっていました。
アメリカ人の友人に聞いたところ、トイレの個室で麻薬を使う人がいるから中が見えるようにしているということでした。
ちなみに、中が丸見えのトイレは、慣れるまでは落ち着きませんが、慣れてしまうと何も感じなくなってしまいました。
トイレの英語まとめ
トイレを表す英語は国によってさまざまですが、イギリス系なのかアメリカ系なのかによって、前もって覚えておくと簡単です。
あまり話題にしやすいことではありませんが、旅先で必ず必要になることなので、いざというときに困らないように、最低限の表現は覚えておきたいですね。
アメリカでは「toilet」は「便器」という意味があるので注意!