ネイティブ並みの英語の発音を身につけるコツを徹底解説
「どうやったらネイティブみたいな発音で英語を話せるようになるの?」
「正しい英語の発音を身につけるためのコツを知りたい」
「正しい英語の発音を身につけるのに役立つツールは?」
英語の発音を勉強していると、このような疑問や悩みが出てくることがあります。
どれほど流暢に英語が話せていたとしても、「英語の発音」が悪いと相手に自分の気持ちや意見が伝わらずコミュニケーションが成立しないことから、英語の発音をしっかりと学習する必要があります。
しかし、ちょっとしたコツをおさえるだけで英語の発音は劇的に良くなるのです。
本記事では、ネイティブ並みの発音になるために知っておくべきことや学習のコツ、正しい英語の発音を習得するのに役立つツールについて詳しく解説します。
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目次
ネイティブ並みの英語の発音になるために知っておくべきこと
ネイティブ並みの英語の発音になるためには、下記の知識を身につけておくことが大切です。
- 発音記号
- フォニックス
- 音声変化
- 英語特有の母音と子音
- イントネーション
- アクセント
本章では、それぞれの知識について詳しく解説します。
この章を読めば、正しい英語の発音を身につけるうえで自分に何が足りないのかが分かり、学習の指針や方向性が明確になるでしょう。
発音記号
発音記号は、文字の読み方や音を表す記号のことです。
発音記号を知っていると、実際に音を聞いたり、ネイティブスピーカーが話す口元を見たりしなくても、喉や舌、唇の動かし方がわかり正確な発音ができるようになります。
辞書や単語帳で目にしたことがある人も多いでしょう。
英語は日本語とは異なり、スペルと発音が一致しません。
例えば、”a”は日本語では「ア」としか読みませんが、英語の場合、下記のようにさまざまなパターンがあります。
- /ə/
- /ɑ:/
- /ɒ/
- /æ/
- /ʌ/
このような理由から、英語には「発音記号」が存在するのです。
発音記号は「発音の地図」のようなもので、英語の発音を正確に身につけるために必要な知識です。
フォニックス
フォニックスとは、英語の文字と音を関連づける学習法です。
フォニックスを身につけることで、英語のスペリングと発音の規則性を理解し、正確な発音を数得できます。
下記の表は、フォニックスにおける各アルファベットの発音の関係性をまとめたものです。
A/a ア | B/b ブッ | C/c クッ | D/d ドゥ | E/e エ | F/f フッ |
G/g グ | H/h ハ | I/i イ | J/j ジュ | K/k ク | L/l ル |
M/m ム | N/n ン | O/oオァ | P/p プッ | Q/q ク | R/r ゥル |
S/s ス | T/t トゥ | U/u ア | V/v ヴ | W/w ゥワ | X/x クス |
Y/y ィヤ | Z/z ズ |
フォニックスには例外があるため万能な発音学習ではないのですが、フォニックスを身につければ約70%の単語のスペルと発音が一致するようになると言われています。
先述の発音記号を覚えるよりも負担が少ないため、特に英語初心者の方は発音記号よりもフォニックスを身につけることがおすすめです。
音声変化
音声変化とは、音が省略されたり、他の音と繋げて発音されたりするといった音の変化のことを指します。
英語の「音声変化」は主に5つあり、下記の通りです。
- リンキング・リエゾン
- リダクション
- フラッピング
- アシミレーション
- 弱形
それぞれの音声変化について詳しく説明します。
リンキング・リエゾン
「リンキング」あるいは「リエゾン」とは、2つ以上の単語を繋げて読む読み方です。
たとえば、”get up”という単語は本来「ゲット アップ」と発音されるべきですが、実際には「ゲラップ」と読まれるといった具合です。
”get”の語尾の”t”と”up”の最初に来ている”u”が一体化されています。
2つの単語間が、「母音+母音」、「子音+母音」あるいは「子音+子音」の際に「リンキング」「リエゾン」が見られます。
それぞれの例は、下記のとおりです。
リンキング・リエゾン | 例 |
母音+母音 | ”go on”は「ゴー オン」ではなく単語間に「ウ」の音が入り「ゴウオン」となる |
子音+母音 | “not at all”は「ノット アット オール」ではなく、「ノッタオール」と、”not”の”t”と”at”の”a”が繋がり、”タ”という音になる |
子音+子音 | “best time”は「ベスト タイム」ではなく、”best”の”t”の音がカットされて「ベスタイム」と発音される |
リンキング・リエゾンは、スムーズに英語を話すうえで非常に重要な役割を果たします。
これを理解し、身につけることで、英語の発音がナチュラルに聞こえるようになるでしょう。
リダクション
「リダクション」とは、単語内にある音が発音されなくなる現象のことを指します。
下記パターンで主に見られる現象です。
「リダクション」が発生するパターン | 例 |
子音と子音で重なった前の音がなくなる | “wrong person”は”wrong”の”g”が抜けて「ゥロンパーソン」と発音される |
単語の語尾にある破裂音(b / d / g / p / t / k)がなくなる | ”hurry up”は最後の”p”の音が抜けて「ハリーアッ」と発音する |
“nt”となっている場合、”t”が脱落する | ”internet”は「イナネット」と発音する |
“t”や”d”が子音に挟まれている場合、脱落する | “kindness”は「カインネス」と発音する |
破裂音で終わる単語+子音で始まる単語の場合、破裂音は脱落する | “cut down”は「カッダウン」と発音する |
リダクションも、リンキング・リエゾンと同様に、スムーズに英語を話すために重要な役割を果たしています。
リダクションについて知って、意識して練習することで、英語の発音だけでなくリスニング力やスピーキング力も飛躍的に向上するでしょう。
フラッピング
フラッピングとは、”water”が「ウォーター」ではなく「ワダー」と読まれたり、”better”が「ベター」ではなく「ベラー」と読まれたりと、単語の中の”t”が”r”や”d”などの音に変化する現象のことです。
下記のような条件を満たした時に見られます。
- “t”が母音の間にある
- “t”や”d”の後にアクセントが来ない
- 母音と”l”に挟まれている
単語だけでなく、2つの単語間で”t”が2つの母音に挟まれている時にもフラッピングが起こるので注意してください。
フラッピングはアメリカ英語でよく見られる音声変化です。
つまり、フラッピングをマスターすればナチュラルなアメリカ英語の発音に近づけます。
アメリカ英語の発音を習得したい人は、ぜひフラッピングの練習にも励んでください。
アシミレーション
「アシミレーション」とは、スペルの異なる音に変化することです。
下記の4つの音の後に”y”が続くと、「チュ」や「ジュ」という音に変わります。
- /t/
- /d/
- /s/
- /z/
例えば、”What are you 〜”を英語で読むと、「ワット アー ユー」ではなく「ワッチャ」という読まれ方をするという具合です。
「リンキング」や「リエゾン」に似ていますが、「スペルと異なる音になる」という点が異なるので注意してください。
アシミレーションを意識して練習することで、英語の発音が滑らかになり、ネイティブの発音にグッと近づけます。
弱形
「弱形」とは、英文の中で重要度が低い単語が弱く発音される現象のことです。
具体的には下記のような語句が、「弱形」になります。
「弱形」になる品詞 | 例 |
冠詞 | ・a / an ・the |
前置詞 | ・to ・for ・of |
助動詞 | ・will ・must ・can |
be動詞 | ・are ・is ・were |
接続詞 | ・and ・but ・so |
代名詞 | ・him ・her ・them |
弱形について理解し意識しながら英語を話すことで、自然な英語に聞こえるようになります。
英語特有の母音と子音
英語には、日本語よりも多くの母音と子音があります。
| 母音の数 | 子音の数 |
日本語 | 5 | 13 |
英語 | 15 | 24 |
つまり、英語には日本語に存在しない音が数多くあり、カタカナ英語では太刀打ちできないということです。
英語の母音と子音についてしっかりと学び、正しく使い分けられるようにしましょう。
イントネーション
「イントネーション」とは、音の高低の変化を表し、会話の流れや感情を表現するために使われます。
イントネーションのつけ方 | 例 |
文末を下げて読む | ・平叙文 ・否定文 ・感嘆文 ・命令文 ・疑問詞を使った疑問文 |
文末を上げて読む | ・Yes / No疑問文 ・相手に聞き返す文章 |
聞き手に与える印象や文章の意味が変わってくるため、正しいイントネーションで英語を話すことが求められます。
イントネーションをマスターし、ネイティブらしい発音を身につけるだけでなく、自分の感情や文章の意味を正確に相手に伝えられるようになりましょう。
アクセント
英語と日本語では、下記のようにアクセントが異なります。
- 英語:強さアクセント(音が強弱の違い)
- 日本語:ピッチアクセント(音の高低の違い)
日本語の場合、かな1文字にピッチアクセントがあり、抑揚で意味の違いを判断します。
例えば、「橋」は低高、「箸」は高低であるといった具合です。
一方で英語の場合は、単語ごとに「強さ」アクセントがあり、単語内で母音1つだけが第一強勢を持って、その位置で意味を区別します。
例えば、同じ「デザート」であっても、最初の”e”を強く読んだら「砂漠」に、後ろの”er”を強く読んだら「デザート」の意味になるといった具合です。
英語の発音をマスターするためには、この「強さアクセント」を正しく身につける必要があります。
正しい英語の発音を身につけるコツ
正しい英語の発音を身につけるためにはコツがあります。
- ネイティブスピーカーの英語を聞きながら音読・シャドーイングをする
- 正しい口の形や舌の位置を知る
- 単語ではなくフレーズや文章で発音練習をする
- 積極的に声に出して練習する
- 恥を捨てる
本章では、それぞれのコツについて詳しく説明します。
これらのコツを意識しながら英語の発音の勉強に取り組むことで、短期間で効率的に発音が良くなる可能性が高まるでしょう。
ネイティブスピーカーの英語を聞きながら音読・シャドーイングをする
ネイティブスピーカーの英語を聞きながら、音読・シャドーイング(英語の音声を聞きながら、その音声を真似して発音する英語学習法)をしましょう。
それは、ネイティブスピーカーの音声を聞きながら、その真似をすることで英語の自然なイントネーションやリズムなどを身につけられるからです。
“TED Talks”のスピーチ音声や、” BBC Learning English”の短いニュースを題材にしながら音読・シャドーイングに挑戦してみてください。
シャドーイングのやり方やおすすめの教材についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
正しい口の形や舌の位置を知る
正しい英語の発音を身につけるためには、正しい口の形や舌の位置を知ることがコツです。
日本語と英語では発話する際に、口の形や舌の位置が大きく異なります。
例えば、”R”と”L”の発音は「舌の位置」が異なり、前者の場合は舌をあげずに後ろに引き、後者の場合は舌先を上顎につけて音を出します。
また、「母音」については口の開き方が重要で、ネイティブスピーカーが発する音に近づけるためには少し大げさに口を動かすことが望ましいです。
動画や鏡を使って、自分の発音を確認しながら練習しましょう。
単語ではなくフレーズや文章で発音練習をする
単語ではなく、フレーズや文章で発音練習をする方が実践的です。
それは、単語単位の発音練習では、リエゾンやリダクションなどの文中の音のつながりが鍛えられないからです。
そのため、日常会話で使う短いフレーズを使って繰り返し練習することをおすすめします。
積極的に声に出して練習する
英語の発音練習をする際には、積極的に声に出して練習しましょう。
それは、聞くだけでなく、実際に声に出して練習をすることで、口や舌が発音に慣れてくるからです。
自分の声を録音して聞き返す、あるいはAI英会話アプリを使って自分の発音についてフィードバックをもらうといった練習に取り組むと、改善すべき点や弱点が具体的に分かるのでおすすめです。
恥を捨てる
英語の発音練習をする際には、恥を捨ててどんどん発音することが大切です。
完璧に話そうとするあまり、口に出すのをためらってしまうと、練習の機会を失ってしまい、英語の発音が身につきません。
失敗を恐れたり、周囲の目を気にしたりせず、積極的に英語の発音練習をしましょう。
正しい英語の発音を身につけるのに役立つツール
正しい英語の発音を身につけるのに役立つツールは、おもに下記の2つです。
- AI英会話アプリ
- オンライン英会話
本章では、それぞれのツールの特徴について詳しく解説します。
AI英会話アプリ
AI英会話アプリは、いつでもどこでも英語の発音を改善できるツールです。
アプリに搭載されたAIが、あなたの発音をリアルタイムで評価し、どこを改善すべきなのか具体的にアドバイスしてくれます。
例えば、”Hello”の発音に対して、「母音の音が少し強すぎます」というフィードバックをくれるといった具合です。
これなら、ネイティブスピーカーの手を借りなくても1人で英語の発音の学習ができます。
また、アプリによっては、シャドーイングの機能やネイティブスピーカーのイントネーションに近づけるトレーニングを搭載しているアプリもあります。
さまざまなアプリがあるため、使いやすさや搭載されている機能などを確認しながら自分に合ったアプリを探しましょう。
オンライン英会話
オンライン英会話を通じて、ネイティブスピーカーやプロの講師と会話ができ、英語の発音だけでなく表現力も身につけられます。
また、マンツーマンでの指導が多いため、自分の弱点に合わせてカスタマイズされたレッスンを受講できることも特徴です。
会話の中で自分の発音がどのように聞こえているのか直接フィードバックしてもらえるのは、アプリにはない体験です。
実際に話しながら発音を身につけたい人におすすめします。
コツを押さえてネイティブ並みの英語の発音を習得しよう!
本記事では、ネイティブ並みの発音になるために知っておくべきことや学習のコツ、正しい英語の発音を習得するのに役立つツールについて詳しく解説しました。
正しい英語の発音を身につけるためのコツは、下記の通りです。
- ネイティブスピーカーの英語を聞きながら音読・シャドーイングをする
- 正しい口の形や舌の位置を知る
- 単語ではなくフレーズや文章で発音練習をする
- 積極的に声に出して練習する
- 恥を捨てる
これらの点に留意しながら、英語の発音の学習に取り組むことで、短期間で効率的に発音が良くなる可能性が高まるでしょう。
ぜひ本記事を参考にしながら、英語の発音の学習に取り組んでみてください。
また、以下の記事でも発音の練習法を紹介していますので、あわせて読んでください。
なお、お決まりフレーズを言うだけでなく、自分の言葉で英語を話せるようになるには、 “ある練習” が必要です。
詳しい練習法については、無料の動画セミナーで公開しています。
今回は、英語の発音を身につけるコツを紹介します。
ちょっとしたコツをおさえるだけで、英語の発音は劇的によくなります。最後まで読んで発音のコツをマスターしてください。