「してほしい」は英語で?状況ごとに9つの表現を使い分ける方法
「してほしい」は英語でどう言えばいいか分かりますか?
ひと言に「してほしい」と言っても、「できればしてほしいなあ」という軽い希望から「した方がいいよ」という提案まで、いろいろなニュアンスがあります。
間違えて使うと、相手を不快にさせるかもしれないので、適切な表現を使いたいものですよね。
そこでこの記事では、「してほしい」は英語でどう言えばいいか、タイプ別に9個に分けて説明しました。
適切な表現を使うことで、本当の気持ちを伝えることができるので、誤解されずに要望に応えてもらえるかもしれないですね。
記事の後半で、この記事で紹介した英文のオーディオを【動画】で提供しています。
発音も完璧に覚えて、今日から英会話で活用してください。
なお、覚えた英語表現を英会話で自由に使いこなせるようになるための勉強法について、『英会話の勉強法!独学3ステップ学習なら迷わずにペラペラになれる』で詳しく説明しています。
あわせてお読みください。
目次
丁寧な「してほしい」
「~してほしい」と言えば、中学校の英語で習う「want」を思い出すかもしれません。
「want + 人 + to」という形で「人に~してほしい」という表現を習うので、英会話でもついつい使っていまいがちです。
でも、ネイティブが「~してほしい」と言うときは、「want」はあまり使いません。
なぜなら、「want」は直接的な表現なので、ぶしつけな感じがしたり、命令のように聞こえたりすることがあるからです。
子供が使う分にはかまいませんが、大人が「してほしい」と英語で言うには、「I'd like you to ~」を使う方が好ましいです。
I'd like you to meet my boy friend Hiroshi.
私の彼氏であるヒロシに会ってほしいのですが。
I’d like you to put the dishes on the table away.
テーブルの上のお皿をかたづけてほしいのですが。
(綺麗な皿をかたづける場合)
I’d like you to tidy the table and put the dishes away.
テーブルの上のお皿をかたづけてほしいのですが。
(テーブルをかたづけてシンクや食器洗浄機へ持っていく場合)
※「tidy」=整頓する、「put away」=片付ける
あるいは、同じ意味で「I'd like to ask you to~」を使うこともできます。
こちらは「ask」が含まれているので、「お願いしたいのですが」というイメージですね。
I'd like to ask you to write a recommendation letter for me.
私のために推薦状を書いてほしいのですが。
「I'd like you to~」と「I'd like to ask you to~」のどちらを使ってもかまいません。
直接的な「してほしい」
「してほしい」と英語でストレートに伝えたいときには、「I want you to~」が役に立ちます。
ただし、「~してほしい!」という直接的な表現なので、初対面の人や上司などに使うのは避けて、親しい人にだけ使う方が無難です。
I want you to do something for me.
私のために何かしてくれよ。
I want him to leave the company.
あいつには会社を辞めてほしいよ。
実現不能なことを望む
「~だったらいいのにな」と実現不能なことを願うときに使う表現です。
ポイントは、以下の2点です。
- 現実不能なことに使うこと。
- 「wish」の後の主語+動詞は、過去形を使うこと。
I wish you were here.
あなたがここにいてくれたらなあ。
(本当はここにいない)
I wish my parents were super rich.
親が大金持ちだったらいいのに。
(本当は大金持ちではない)
こういうのを仮定法過去と言う。
仮定法過去について詳しくは、『仮定法過去の使い方、英会話で使える必須の6パターンを説明します。』を読んでくれ。
実現可能なことを願う
「wish」は実現できないことを願うときに使う表現でした。
実現可能な「してほしい」を英語で表現するときは「hope」を使います。
I hope (that) you like it.
それを気に入ってもらえると嬉しく思います。
(プレゼントを渡したときに言う言葉)
I hope that he will be a successful president of the United States.
彼には、アメリカの良い大統領になってほしいと思います。
当然のように期待する
当然のこととして期待・要求するときに使う「してほしい」の英語は「expect」です。
「I expect 人 + to 動詞」という形か、「I expect that + 主語 + 動詞の未来形」という形で使います。
The only time I expect him to pay the bill is on my birthday.
彼に勘定を支払ってほしいのは、誕生日だけなのよ。
★「bill」=請求書、勘定
I expect that you will forgive him.
あなたが彼を許すことを期待しています。
してもらう必要がある
「してほしい」を英語で表すために「必要とする」という意味の「need」を使うこともできます。
「need」は「want」と同じように「need + 人 + to 動詞」の形で使います。
I need you to finish this work by tomorrow morning.
この仕事を明日の朝までに終わらせてほしいのです。
「want」と「need」の大きな違いは、「want」は主観的な意見であるのに対し、「need」は客観的な意見であるということです。
簡単に言えば、以下のようになります。
「need」=してもらわなければ困ったことになる。
依頼する
「~してほしい」と懇願、要請、依頼するときの英語表現は「request」を使います。
ややフォーマルな表現です。
The client requested that we offer a 10 percent cash discount.
顧客は、現金払いに対して10パーセントの値引きを要求しました。
I requested that she stay with me that night.
その夜、彼女が私と一緒にいるように頼みました。
「request that 主語 + 動詞」の文では、that 節の動詞は、「should + 原形」か原形を使う。
したほうがいい
学校の英語の授業では、「should」=するべき、「had better」=したほうがいい、と習ったのではないでしょうか?
このまま覚えると、「should」の方が強制的で、「had better」は「できるならしたほうがいい」というイメージです。
しかし、英語では逆で、以下のように解釈されます。
「had better」=「したほうがいいぞ。さもないと困ったことになるぞ」という強い助言
「had better」は押しつけがましい印象があるので、使うときは注意が必要です。
You should read more books.
もっと本を読んだほうがいいですよ。
You had better think again.
考え直した方がいいよ。
してもらえますか
ここでは、「してもらえますか」とお願いするときの英語表現を紹介します。
お願いするときの表現としては、「Could you~?」、「Can you~?」、「Would you~?」、「Will you~?」が、どの英会話教材にも載っています。
どれも日本語では「~してもらえますか?」という訳になりますが、以下のような違いがあります。
「Would you~?」は「Will you~?」より丁寧
「Could you~?」と「Can you~?」は、可能かどうかを尋ねる表現
「Would you~?」と「Will you~?」は、する意志があるかどうかを尋ねる表現
だから、順序としては「Could you~?」か「Can you~?」を使って可能かどうかを聞いてから、「Would you~?」か「Will you~?」を使ってお願いするのが正解です。
Could you open the door for me?
ドアを開けてもらうことはできますか。
Would you open the door for me?
ドアを開けてもらえますか。
【動画】正しい発音を身につけよう!
この記事で紹介した英文を録音して動画にしました。
正しい発音を覚えて、今日から英会話で活用してください。
覚えた表現を会話で使いこなすには
この記事では、「してほしい」を英語でどう表現すればいいか、意味ごとに9個に分けて紹介しました。
このページで紹介した表現を使えば、「してほしい」と英語で言うときに困ることはないはずです。
覚えた表現を会話で使いこなすコツ
このような表現を英会話で使いこなせるようになるにはコツがあり、以下のような覚え方をしても、会話のときに使いこなせるようになりません。
覚えた表現を英会話で使えるようになるコツの1つとして、以下のように英文ごと覚えてしまうことがあります。
I’d like you to meet my boy friend Hiroshi.
私の彼氏であるヒロシに会ってほしいのですが。
英文ごと覚えることで、表現をどのように使えばいいのか使い方が身に付くので、英会話のときにパッと出てくるようになります。
英会話の上達には、このような勉強法のコツがたくさんあり、コツを知っているかどうかで上達スピードがまったく違ってきます。
英会話がモリモリ上達するコツについては、以下のメールマガジンで詳しく説明していいます。
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⇒「してもらう」は英語で?5パターン20文を使って説明します
⇒英会話が独学で身に付く!最短で英語が話せる3ステップ勉強法とは?
日本人には年齢で上下関係を区別する人が多くて、年上の人には丁寧に話すけれど、年下の人には言葉使いが悪くなるという人が多い。
でも、欧米では年齢で上下関係を区別するという習慣はない。
区別するとしたら、自分とその人の立場による区別やけれど、たとえ立場が低い人に対しても、丁寧な話し方をした方がいい。