【気になる年収も】通訳案内士ってどんな仕事?必要な英語力をプロに聞いてみた
このコンテンツは、プロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
英語を勉強している人なら一度くらい、「通訳案内士」や「通訳ガイド」という仕事のことを耳にしたことがあるのではないでしょうか?
日本を訪問している外国人を案内する通訳案内士の仕事って、なんだか楽しそうで格好よく思えますよね。
今回は、通訳案内士の仕事をしている西村さんに、「通訳案内士ってどんな仕事なの?」という疑問に答えてもらいました。
西村さんには通訳案内士に関して、
「どんな仕事をするの?」
「どのくらいの英語力が必要なの?」
「年収はどのくらい?」
などについて答えてもらいました。
通訳案内士に興味がある方は参考になると思います。ぜひ最後までご覧ください。
通訳案内士ってどんな仕事?
通訳案内士とは、世界中から来日する観光客を日本の名所旧跡に案内し、日本の伝統や文化、歴史などについて外国語(英語)を使って伝えていく仕事です。
日本文化と欧米の文化では、大きな違いがあります。
西洋の文化の中で暮らしてきた人たちに、日本の伝統・文化を分かっていただくのは意外と難しいものです。
名所・旧跡に行って、各展示物に説明されているものを英語に訳すというだけでは不十分です。
やはり、その文化的背景にあるものから説明して、本題に入っていくという方法を取りながら案内を進めていくことになります。
欧米人の旅行客にとっては、初めて耳にすることばかりなので真剣に聞いてくれますし、ときには驚いたり笑ったりといった様々な反応を示してくれます。
別れ際に「今日は楽しかった。ありがとう。」と言われたときは本当にうれしいものです。
この仕事をすると、普段、私たちが日本人として日本に暮らしていて何も感じていなかったことを再発見することができます。
また日本や日本文化について知らなかったことを学び、多方面の知識を増やすことができます。
必要な英語力は?
通訳案内士に必要とされる英語力は少し特殊です。
長時間にわたってネイティブスピーカーに同行するわけですから、もちろん日常英会話力は必須です。
それに加えて、日本独自のものを英語で説明する力が必要です。
ほとんどの日本独自の品物は一言で英語に変えられません。
そこで、どのような作業をするかと言いますと、一つずつ噛み砕いて説明するのです。
たとえば、日本建築に必ずある和室を例にとってみましょう。
「和室」をそのまま「Japanese style room」などと訳しても、外国人にはどんな部屋なのか想像できません。
これを英語で説明するならば、
It’s a traditional Japanese style room covered with tatami mats.
などと説明する必要があります。
ただし、この例からも分かるように、説明する際には決して難しい英語を使う必要はありません。
簡単な単語、簡単な言い回しで十分です。
全国通訳案内士になるための試験では、試験英検(実用英語技能検定)の1級かTOEICスコア840点以上を持っていれば筆記試験は免除されます。
つまり、だいたいの目安として、これくらいの英語力は必要と考えておきましょう。
求人はどこで見つけるの?
通訳案内士の求人は、残念ながらなかなか求人広告などにはほとんど載りません。
ではどのようにして仕事を見つけるのでしょう。
一般的に通訳案内士国家試験に合格したからといって、すぐにプロの通訳案内士として観光地で活動ができるかというと、それは極めて難しいと思います。
そこで新人の助けになってくれるのが通訳案内士の団体です。
各地で活動している通訳案内士の団体が、「新人研修」と称して外国人を案内するのに最低限必要な知識を教えてくれます。
その研修後に、その団体の会員になることで、その団体から仕事を紹介されるチャンスが得られます。
その他、よく世間に知られているJTBや日本旅行といった外国人旅行を扱う旅行会社に通訳案内士として登録しておくと、キャリアに合った仕事を紹介してくれます。
通訳案内士の年収は?
通訳案内士の仕事は、事務職や営業職とは違い、1年を通じて常にあるものではありません。
主な活動時期は、やはり桜が咲く春、紅葉シーズンの秋です。
そして、過ごしにくい夏や冬には外国人観光客の数がグッと減り、それに伴い、通訳案内士の仕事も無に等しくなることも覚悟しなければなりません。
このような理由から、高年収を期待できるものではありません。
一般的に専業の人で100万円から200万円くらい、他の仕事との兼業の人で100万前後の年収にとどまっている人が多いと聞きます。
「そんな仕事に就いても大変だ。止めておこう。」
という声が聞こえてきそうですね。
そこで、仕事が減りがちな真夏や真冬は、英語力を活かして翻訳の仕事をしたり、中学生や高校生向けの塾の夏期講習や冬期講習の講師をしたりしている人が多いようです。
通訳案内士になれるだけの実力さえ持っていれば、英語力を活かして色々な仕事が可能なのです。
試験は難しいの?
これまでは、通訳案内士国家試験に合格した者のみが有償の案内業務に就けました。
でも、平成30年の1月から法改正されて、有資格者ではなくとも有償で業務を行えるようになりました。
この改正に伴い、これまでの通訳案内士は「全国通訳案内士」と名称が変更されます。
それでは、この全国通訳案内士試験について説明します。
全国通訳案内士試験には、外国語(英語)の筆記試験と日本地理、日本史、一般常識から成る一次試験と、これに合格すると口述試験の二次試験があります。
一次試験の英語筆記試験は、英検(実用英語技能検定)の1級かTOEICスコア840点以上であれば免除されます。
免除条件からも分かるように、国家試験の受験には高い英語力が必要です。
合格率は大体10%から15%なので、全国通訳案内士試験の難易度は高いと言えます。
しかし、国家試験のための予備校が何校かあり、一次試験から口述試験までしっかりと指導してくれます。
また、過去問も書店に取りそろえられているので、受験しようと思い立てばすぐに準備も可能です。
全国通訳案内士試験について詳しくは、JNTO(日本政府観光局)ホームページから確認することができます。
通訳案内士の仕事って大変そう?
通訳案内士の仕事は、日本のことを知らない外国人に、日本の良さを伝えるとても重要な仕事でヤリガイもあります。
「英語が好き」「外国人と話すのが好き」という方は、チャレンジしてみてはどうでしょうか?
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