TOEICは意味ない?TOEIC高得点でも自信がない理由とは?
このコンテンツは、現役のプロ翻訳者であるアキラがネイティブの翻訳者と協力して、日常英会話で使う表現や勉強法をできるだけ分かりやすい言葉を使って説明するメディアです。
こんにちは!
英会話ハイウェイ運営者のアキラです。
今日は、ワーキングホリデーの経験がありTOEIC 900点を超えているヒロシさん(仮名)からメールをいただきました。
ヒロシさんは、TOEIC 900点を超えているのに、ネイティブとの会話についていけなかったり、海外ドラマや洋画を聞き取れなかったりするそうです。
こんな話を聞くと、「TOEICって意味ないじゃん!」と思いがちですが、実際のところ、どうなんでしょうね?
目次
TOEIC 900点超なのにリスニングができないヒロシさんの悩み
はじめまして。
〇〇在住のヒロシと申します。
リスニング勉強法を探していたら、こちらのサイトにたどり着きました
私は現在25歳で、大学の英文学科で学んだ経験と学生時代のワーホリ経験を生かして、留学業界で働いています。
中学から英語が好きで、テストで高い点数をとることに喜びを感じていました。
大学でも専門的に英語を学び、1年間カナダでワーホリ、現地では3ヶ月だけビジネスカレッジにも通い、英語力はそこでぐんと伸びました。
こうして「自分は英語ができる」と過信し、周りにもてはやされて喜んできました。
最近学生時代に一度だけ受けたTOEICで、前回の点数を超えてやろうと仕事の合間を縫って勉強していました。
TOEIC 900点はとれるんです。
でも、それが実践的かどうかと言われると、残念ながら答えはNOです。
日常会話に置いてけぼりになって分かったフリをしたり、海外ドラマや映画を字幕なしで見ても少ししか分からないのに見て見ぬフリをしたりしています。
TOEIC 900点とれるのに英語が分からないってダサすぎですよね。
それが今更すごく嫌になって、「とりあえずリスニングの勉強法を」と、いろいろ記事を探していたらこちらのサイトに出会いました。
リスニングの勉強法、単語の勉強法の2記事だけ読んで、すぐにメルマガ登録しました。
「私の求めていることが、こちらのサイトには網羅されている!」
そんな気がしています。
さっそく今日から正しい方法で英語の勉強に取り組み、大好きな英語を自分の求めるレベルまで引き上げる努力をしていこうと思います。
本当にさっき記事を見つけて今メルマガ登録したので、これからになります。
無意識のうちに「長年探していたものだ」と嬉しくなって思わずメッセージを書いてしまいました。
今私は、留学業界で、「英語を話したい」と思っている生徒さんに接する中で、簡単に学習法のアドバイスもしています。
人に英語を教えることも大好きなので、将来的には独立して塾か何かをできたらいいなと思っています。
独立する前にアキラさんのサイトに出会えて、なんというか、すごくホッとしています。
長々と失礼しました。今後、たくさんお世話になりますので、よろしくお願いします。
TOEICって意味ないの?
このメールに返事しました。
でも、それが実践的かどうかと言われると、残念ながら答えはNOです。
TOEIC 900点というと英語の名人のように思われがちですが現実はまったく違いますね。
こんなことを言うとTOEICスコアが上がらなくて苦しんでいる人に怒られそうですが、TOEIC 900点が出発点だと思うくらいです。
TOEIC 900点を取れるのに英語が分からないってダサすぎですよね。
ネイティブの人は、こちらが英語を理解できると知ると、どんどん加速するので付いていくのが難しくなりますね。
ある英語の本に、リスニングの難易度が以下のように書かれていました。
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1.ネイティブが小さな子供に話しかけるときの英語
2.ネイティブが外国人に話しかけるときの英語
3.子供が使う英語
4.本を朗読するときの英語
(ゆっくりはっきり読むということ)
5.ニュースの英語
6.ネイティブ同士で話す英語
7.映画や海外ドラマの英語
※1が一番簡単
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6、7は、やはり難易度が高いですね。
ヒロシさんなら、ネイティブ講師や文法だけしか知らない先生にはできないことが、いろいろできると思います。
頑張ってください!
やっぱりTOEICって意味ないじゃん!
こういう話を聞くと、「TOEICって意味ないじゃん!」と思ってしまうかもしれません。
でも、それは少し違うんです。
TOEICは、自分の英語力を確認するという意味で、大いに意味があります。
本来は、TOEICのようなテストは、試験対策の教材を使って勉強するものではなく、本質的な英語力を伸ばしたうえで、どれくらい英語力が伸びたかを確認するために受けるものです。
でも、TOEIC対策の参考書や問題集で勉強した方が短期間に高得点を取れるので、ほとんどの人がTOEIC対策の参考書で勉強しています。
でも、TOEIC対策の参考書や問題集で勉強すると、試験に回答するのが上手になるけれど、本質的な英語力(コミュニケーション能力)が伸びないということになります。
高校生のときの英語の勉強と同じですね。
大学入試のために英語を勉強しても、試験では高得点を取れるけど、英会話はまったく上達しないですよね。
その失敗をTOEICでも繰り返すことになります。
だから、本当は、英語でのコミュニケーション能力を伸ばすための勉強をして、どれくらいスキルアップしたかを調べるためにTOEICを受けるべきなんです。
詳しくは、以下の記事で説明しているので読んでください。
ネイティブ自然な会話や洋画・海外ドラマを聞き取れない理由
ネイティブの自然な会話や洋画・海外ドラマを聞き取れない理由は、すでにお伝えしたリスニングの難易度にあります。
————————————————-
1.ネイティブが小さな子供に話しかけるときの英語
2.ネイティブが外国人に話しかけるときの英語
3.子供が使う英語
4.本を朗読するときの英語
(ゆっくりはっきり読むということ)
5.ニュースの英語
6.ネイティブ同士で話す英語
7.映画や海外ドラマの英語
※1が一番簡単
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感覚的な意見ですが、TOEICのリスニング試験は、「4.本を朗読するときの英語」くらいのスピードのように思います。
だから、「4.本を朗読するときの英語」のリスニング力があれば、TOEICのリスニングセクションはほとんど解答できるわけです。
でも、ネイティブの英会話や洋画・海外ドラマの英会話は、それよりずっと難易度が高いんですね。
だから、TOEIC 900点でもネイティブの英会話や洋画・海外ドラマの英会話を聞き取れなくても不思議はないわけです。
「やっぱりTOEICは意味ないじゃん!」
と思ったら、よく考えてください。
「4.本を朗読するときの英語」を聞き取れない人が、「6.ネイティブ同士で話す英語」や「7.映画や海外ドラマの英語」を聞き取れるわけがないですよね。
「6.ネイティブ同士で話す英語」や「7.映画や海外ドラマの英語」を聞き取れるためには、必ず「4.本を朗読するときの英語」を通過する必要があります。
そういう意味で、TOEIC 900点になったら、次はさらに上のレベルを目指して勉強するというのが、理想的な英語学習者(求道者)のあるべき姿なのです。
「そんなに頑張れないよ!」
と思ったら安心してください。
「4.本を朗読するときの英語」くらいのリスニング力があれば、海外旅行でも仕事でも、ほとんどの場面で何とかなります。
なぜなら、聞き取れなければ、「もっとゆっくり話してください」とか「もう一度言ってください」と言えばいいわけですから。
なお、TOEICスコアを上げるための勉強ではなく、英会話を身につけるための勉強法については、メール講座で詳しく説明しています。