あなたの英語を「使えない知識」から「使える技術」へと進化させる方法
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こんにちは。戸田です。
このレポートで紹介するテクニックは、英語を英語のままで理解したり、英語を話したりするのに、ものすごい効果があります。
慣れるまでは少し手こずるかもしれませんが、毎日5分程度でも続けていると、簡単にできるようになります。
また、英語の勉強だけでなく、スポーツや音楽など、いろいろな分野で応用できます。
一度身に付けると超強力ですので、ぜひとも身に付けてください。
目次
「知識」としての英語と「技術」としての英語の違い
最初に、「知識」と「技術」の違いについてお話しします。
「知識」と「技術」は何が違うのでしょうか?
自転車の乗り方に例えると分かりやすいかと思います。
自転車に乗るには、ハンドルをつかんでサドルにまたがり、ペダルを交互にこいで前進する必要があります。
このとき、転ばないようにバランスを上手にとりながら、前方に注意してハンドルを使って障害物をよけ、ときにはブレーキをかける必要があります。
「知識」とは、このように自転車の乗り方を本で読んだり、目で見たりして知っていることをいいます。
つまり、自転車とはどういうものか、どのようにペダルをこぐのか、ブレーキとは何かなどを頭で知っていることです。
これに対して「技術」とは、「知識」として知っていることを実際に「できる」ことをいいます。
自転車の例で説明するなら、実際に自転車を運転できることを言います。
自転車の運転の仕方について「知識」があるだけでは自転車は運転できません。
あなたにも経験があるのではないでしょうか。
子供のときに、何度も転びながら自転車に乗る練習をしたはずです。
何度も失敗しながら繰り返し練習して、やっと自転車に乗れるようになったはずです。
これが、「知識」が「技術」に変わるということです。
ピアノなどの楽器の弾き方でも同じことです。
ピアノの弾き方を知っているだけではピアノが弾けるようにはなりません。
ピアノを弾けるようになるには、実際に時間をかけて練習する必要があります。
最初は指がうまく動きませんが、何回も練習しているうちに指の動きを意識しなくても弾けるようになってきます。
これが「技術」が身に付くということです。
英語もこれと同じです。
英語を「知識」として知っていても英語は話せません。
中学や高校の授業や、英語教材から覚えた英語は知識として記憶されます。
リスニングCDを聞いて覚えたことも知識として記憶されます。
知識の英語は、そのままでは使うことができません。
「知識」を「技術」へと発展させる必要があるのです。
ここで私の経験を話しますと、私は高校生のときに英語の単語をたくさん覚えて、文法も英語塾で必死に勉強して覚えていたので、自分は英語の名人だと信じて疑いませんでした。
しかし、23歳のときにニュージーランドに行ったときに、初めて自分は何一つ英語で話せないことに気付いたのです。
頑張っても口から出てくるのは単語だけだったり、日本語の語順で単語が出てきたりとう有様です。
私だけでなく、海外に行ったり外国人と話したりした経験のある人の多くが、同じような経験をしています。
文法のルールや単語を知っているからといって、英語を話せるようにはならないのです。
英語を話せるようになるには、知識として知っている英語を「技術」になるまで高める必要があるのです。
「使えない知識」を「使える技術」へと進化させる方法
それでは、どうすれば「知識」を「技術」へと高めることができるのでしょうか。
中学や高校の勉強や、教材などから得た「知識」を「技術」に変えるには、教材などでは説明されていない方法で練習する必要があります。
このための方法の一つとして、日本人がいない外国に行って、日本語が一切使えない環境で英語だけを使って生活するという方法もあります。
そういう場所に行けば、強制的に英語を使うか、何も話さずにずっと黙っているかのどちらかになってしまいます。
ずっと黙っているのはつらいので、ヘタクソでも英語を話すしかありません。
すると、少しずつ英語が「技術」として定着してきます。
これは、泳げない人を水の中にムリヤリ放りこんでしまうことに似ています。
泳がなければ溺れてしまうので、イヤイヤでも泳ぎ方を覚えるという荒療法です。
しかし、仕事や家事をしながら英語を勉強しているあなたにとって、今の生活を投げ捨てて外国に行ってしまうことはできないでしょう。
また、思い切って外国に行ったとしても、現実には、どこに行っても日本人が大勢いるので完全に英語だけという生活はなかなかできません。
よほど意志が強くなければ、日本人どうしでグループを作って日本語だけの生活をしてしまいます。
日本で生活しながら英語を身に付けようというあなたが、一人でいつでもできる最善の方法は、イメージを最大限に活用することです。
イメージを活用することで、役に立たない知識を英会話で使える技術に進化させることができます。
英語の勉強にイメージを活用するといっても、いまひとつピンとこないかもしれないので、もう少し詳しく説明します。
私たちが英語を勉強するときは、英語を言葉として理解して覚えます。
単語を目で見たり耳で聞いたりして、言葉として理解します。
このとき、論理的に英語を解釈しようとしているため左脳を使って英語が解釈されます。
でも、英語を話せるようになるには、左脳を使って英語を知識として覚えただけでは不十分です。
英語を直感的に話せるようになるには、右脳も活用する必要があるのです。
以下に例をあげます。
「car」という英単語を聞いたとき、英語を知識として覚えている段階、つまり左脳だけで理解している段階では、「自動車」という日本語に訳してから、実際の自動車がイメージされます。
以下の図のようなステップを踏むわけです。
こんな段階的な理解のしかたでは、スピードの速い会話についていくことはできません。
しかし、イメージを使って練習すると、以下のようなことが可能になります。
つまり、「car」という英語を聞いたとたんに、自動車を想像できるようになるのです。
これができるようになれば、いちいち日本語に翻訳しなくてもいいのでスピードの速い英会話にもついて行けるようになれます。
そして、この逆もできるようになります。
つまり、何かを見たり、頭で想像したりしたときに、最初から英語が思い浮かぶようになります。
もちろん、「car」のような名詞だけでなく、「食べる」、「歩く」のような動詞でも、名詞と動詞を含む文でも同じことができるようになります。
たとえば、誰かがラーメンを食べているのを見たときには
「彼女はラーメンを食べている。」
と日本語で考えてから英語に訳して
「She is eating noodles.」
と言うのではなく、ラーメンを食べている姿を見たとたんに
「She is eating noodles.」
と頭に浮かぶようになります。
つまり、日本語を間にはさまずに英語で考えて英語で理解できるようになります。
イメージを使って練習することで、このようなことが可能になります。
中学や高校でやっていたような勉強方法や、リスニング教材を聞くだけでは絶対に、この段階に至ることはできません。
イメージトレーニングについて
スポーツの世界では、イメージトレーニングを行うことは常識になっています。
ボクサーがやっているシャドーボクシングは、相手の姿と動きを想像しながら行うイメージトレーニングです。
目の前に対戦相手を思い描き、相手のパンチを想像し、想像上のパンチをよけてから自分のパンチを返す。
そのパンチを相手が受けて反撃をしてくる。
というような場面を頭の中でイメージしながら練習しているのです。
このようにイメージを使って練習することで、何も考えずにパンチの練習をするのに比べて格段に大きい成果を得ることができるのです。
また、野球の素振り(すぶり)も本来はイメージトレーニングです(当然、テニスなども同様です)。
頭の中にピッチャーを描き、投げられたボールを打つというイメージトレーニングです。
このことを知らずに何も考えずにバットを振っているだけの人や、体の動きを確認しているだけの人は、イメージを使って練習している人と見た目は同じ練習をしていても、練習の成果は大きく違うものになります。
また、スポーツの世界だけでなく演説やプレゼンテーションの練習でもイメージトレーニングは活発に行われています。
演説の練習をするときに、目の前に本当に何千人もの聴衆を想像し、聴衆のざわめき、反応を想像しながら、身振り手振りを交えて演説の練習をするのです。
実際の演説の前に、何度もイメージトレーニングをしておくと、イメージトレーニングをしない場合よりいい演説ができます。
これを英語学習にも活用するのです。
イメージの作り方
イメージは、できるだけ鮮明に作ります。
もちろん、慣れるまでは難しいので、できる範囲で問題ありません。
まず、会話している相手の外見、話し方、声などをイメージします。
また、場所や状況も作り上げましょう。
映画俳優など、自分の知っている人を想像したり、職場などのなじみのある場所を使ったりすると想像しやすくなります。
自分の頭の中で想像するだけなので、どんな場面でもかまいません。
宇宙空間を旅している場面でもかまいません。
そして、自分の目の前に話し相手がいて、自分が話している場面をイメージします。
会話のイメージトレーニング
会話のイメージトレーニングは簡単です。
先ほど説明した方法で、外国人と話をしているところを想像します。
そして、頭の中で英会話をするのです。
実際に声に出した方が効果があります。
最初は、あなたは一言も言葉がでないかもしれません。
そんなときは、頭脳をフル回転させ、単語だけでもいいので何か言ってください。
これを繰り返しているうちに少しずつ文章を作れるようになります。
ぜんぜん言葉が出てこなくて、
「こんなことやっても時間のムダ」
という気持ちが出てきたときには、子供のときに自転車に乗る練習をしたときを思い出してください。
前と後ろの2つの車輪でバランスをとることなど、最初は不可能に思えたはずです。
でも、何度も失敗しながら練習をしているうちに、まったく意識しなくても乗れるようになりましたよね。
イメージトレーニングも、練習すると簡単にできるようになります。
脳は現実と鮮明な想像の区別がつかないと言われています。
麻薬中毒の人が現実と幻覚の区別が付かなくなるのはこのためです。
つまり、鮮明なイメージの中で話したことは、現実に話したのと同じように記憶されます。
このため、実際に外国人と話していなくても同じような効果が得られるのです。
リーディングのイメージトレーニング
本などを読むときもイメージトレーニングを活用します。
※このトレーニングは、英語を英語のままで理解できるようにするためのトレーニングです。
英文をすばやく読むための練習ではありませんのでご注意ください。
通常、英語の初心者が英文を読むときは、以下のような順序で読むはずです。
- 文字を目で追いかけて単語の意味を考える。
- 文法どおりに日本語に訳す。
- 訳した日本語を理解する。
これは学校で習った方法ですが、こんな方法で読んでいては、永久に英語は身に付きません。
このような理解の仕方は、英語を言葉として理解しているとはいえません。
暗号解読に近いのではないでしょうか。
そこで、イメージを使って読む方法についてお話しします。
読む練習も会話の練習と同じように行います。
つまり、英文を読みながらその場面を頭の中でイメージするのです。
こうすることで、以下のように、「古い思考回路」から「英語の思考回路」に作り替えることができます。
「telephone」→「電話」→イメージ(理解)
英語の思考回路
「telephone」→イメージ(理解)
つまり、いったん日本語に訳すというプロセスを省略できるようになります。
もちろん、単語だけでなく文章もイメージします。
文を読んだらその場面をイメージしましょう。
「英語」→「日本語」→理解
という思考回路から
「英語」→理解
という思考回路に組み替えるには反復練習が必要です。
面倒ですが、何度も繰り返して練習してください。
この方法で続けていると、英語を英語のままで理解できるようになります。
イメージトレーニングは、いつでも、どこでも一人でできる練習なので、ちょっと時間が空いたときにやるといいでしょう。
このようにイメージトレーニングを続けることで、「知識」として身に付けている英語を「技術」へと進化させることができます。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございます。
このレポートでは、英語を勉強しているのに話せるようにならないという方のために、ほんの少し頭の使い方を変えるだけで、今までは役に立たなかった英語の知識を会話で使いこなせるようになる方法を紹介しました。
英語はただガムシャラに勉強すればいいというものではなく、学んだことを英会話で使えなければ意味がありません。
従来の方法で勉強したら筆記試験でしか使えない単語知識が身に付きますが、このレポートで紹介した方法なら、英会話のときにもスイスイと使えるようになります。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れたら簡単になるのでぜひ実践してください。