「ought to」の意味と使い方|5つのネイティブ・テクニック
英会話を勉強していたら「ought to~」という表現がよく出てきます。
学校で習った記憶はありませんが、辞書で調べてみると「~するべき」という意味が載っています。
学校では「~すべき」は「should」だと習います。それでは「ought to」と「should」は何が違うのでしょうか?
学校では習わないということは「ought to」はスラングか何かでしょうか?
このように「ought to」には、いろいろな謎が多いですね。
そこで今回は「ought to」の意味と使い方、「should」との違いについてお話しします。
記事の後半で、この記事で紹介した英文の音声を録音した【動画】を公開しています。
ネイティブの発音を身につけて、今日から英会話で活用してください。
目次
「ought to」の意味
英和辞典「リーダーズ+プラスV2」には、「ought to」の意味 は以下のように書かれています。
[義務・当然・適切・得策] …すべきである, …するのが当然[適切]である, …したほうがよい
つまり、「ought to」は、ひと言で言えば「~するべき」「~のはずだ」 という意味ですね。
これだけ見ると「should」と同じように見えます。
「should」との違いと使い方
「~するべき」や「~のはずだ」 という意味なら、中学生のときに習った助動詞の「should」と同じ意味のように思えます。
でも、日本語にするとどちらも「~すべき」「~のはずだ」 ですが、以下のように少々意味が異なります。
「should」:主に個人的な意見を述べるときに使われる
「ought to」:客観的な意見や義務・推量を述べるときに使われる。「should」よりもやや意味が強い。
日本語に訳すと同じ意味に思えますが、ネイティブの耳には少し違って聞こえるんですね。
「~するべき」という意味の使い方
「ought to」を「~するべき」という意味で使うときの例文を以下に紹介します。
You should get up early.
「早起きした方がいいよ」
You ought to get up early.
「早起きするべきだ」
上の例で「should」は個人的なアドバイスであるのに対して、「ought to」は義務的な響きがあります。
他にも例をあげます。
You ought to be kind to your wife.
「奥さんには親切にするべきです」
You ought to stop smoking.
「タバコを吸うのを止めるべきです」
You ought to be home early this evening.
「今夜は早く家に帰るべきです」
She ought to take care of her customers.
「彼女はお客さんの世話をするべきだ」
「~のはずだ」という意味の使い方
「should」に「~のはずだ」という意味があるのと同様に、「ought to」にも「~のはずだ」という意味があります。
たとえば、
You ought to be hungry now. It's 3 o'clock.
「もうお腹が減っているでしょう。3時ですから」
You ought to pass the exam if you study harder.
「もっと勉強すれば試験に受かるはずだ」
My daughter ought to be home by now.
「娘はもう家にいるはずだ」
のように使えます。
「ought to」の否定形
「ought to」の否定形は、「not」を間にはさんで「ought not to」を使います。
「should not」と同様に「~するべきでない」という意味です。
以下に例をあげます。
Such things ought not to be allowed.
「そのようなものが許されるべきではない」
You ought not to go there alone.
「そこには一人で行くべきではない」
We ought not to look back.
「私達は(過去を)振り返るべきではない」
ただし、「ought not to」を使うより「think」を使って否定形を作る方が普通です。
I don't think such things ought to be allowed.
「そんなことが許されるべきとは思わない」
I don't think you ought to go there alone.
「そこに一人で行くべきとは思わない」
I don't think we ought to look back.
「私達は(過去を)振り返るべきとは思わない」
「ought to」の疑問文
疑問文は「ought」を文頭に移動します。
Ought I to leave now?
「今すぐ行くべきですか」
でも、この「ought」を前に出す表現はあまり見かけません。
それよりも
「Do you think」を使って
Do you think I ought to leave now?
「今すぐ行くべきだと思いますか」
Do you think he ought to do it?
「彼はそれをするべきと思いますか」
Do you think she ought to take all your time?
「彼女があなたの時間をすべて使うべきだと思いますか」
のように言った方が自然に聞こえます。
「ought to」の過去形
「ought to」は現在形だけであり、過去形はありません。
しかし、
ought to + have + 過去分詞
「するべきだったのに(しなかった)」
の形で使うことができます。
たとえば、
You ought to have come to the meeting.
「ミーティングに来るべきだったのに(来なかった)」
She ought to have arrived by now.
「彼女はもう現れているはずなのに(まだ来ていない)」
She knew what she ought to have said to her husband, but she had been unable to say it.
「彼女は夫に何を言うべきだったか知っていた。しかし、それを言えないでいた」
のように使えます。
短縮型の「oughtta」
会話では「ought to」を短縮して「oughtta」のように発音することがありますが、やや乱暴な響きがあるためビジネスなど、かしこまった場では使わないようがいいでしょう。
真面目な話をするときには「should」を使うのが無難です。
【動画】ネイティブ発音を身につけよう
この記事で紹介した英文の音声を動画に収録しています。
正しい発音を身に付けて、今日から英会話で活用してください。
「ought to」のまとめ
「ought to」と「should」は、多少の意味の違いはありますが、ほぼ同じ意味で使うことができます。
これについて単語教材のDUO 3.0では、「99% shouldに置き換えて問題はない。強いて言うなら「ought to」の方がやや強意的」と説明しています。
つまり、英語学習者が無理に使い分けなくても問題ないという程度の小さな違いと考えて問題ありません。
ですので、「ought to」に特別なこだわりがない限り、「should」を使えば問題ありません。
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