聞き流しは効果あるの？英語が上達しない3つの理由と3つの対策

本当に英語の聞き流しは効果があるのでしょうか？

テレビやネット、雑誌などの広告で「聞き流すだけで英語が身に付く」という宣伝の英会話教材をよく見かけます。

「聞き流すだけで効果がある」

この宣伝文句を信じて、私もずいぶんと長い時間を聞き流し練習に費やしました。

でも現実は、いくら英語を聞き流しても英語力はぜんぜん伸びませんでした。

はっきり言って聞き流しは効果ゼロでした。

私の周りを見回してみても、聞き流し教材で英語ペラペラになったという人を（広告に出ている人以外に）今までに一人も見たことがありません。

このページでは、

についてお話しします。

今、聞き流し教材で効果が出なくて悩んでいる方や、これから聞き流し教材を買おうかと考えている方は、この記事を読むことで問題が解決するはずです。

英語の聞き流しは効果がない理由

あなたは英語の聞き流し教材で勉強して英語を話せるようになった人に会ったことがありますか？

私は、英語教材の宣伝に出てくる人以外には、聞き流しで英語を話せるようになった人を一人も見たことがありません。

もし、一人でも見たことがあるなら、その人が使った聞き流し教材を紹介してもらえば、英語学習の悩みはすべて解決しますよね。

でも、あなたも私と同様に、聞き流しで英語を話せるようになった人を見たことがないはずです。

どうして英語の聞き流しは効果がないのか、その理由は以下の３つです。

1. 「聞くスキル」と「話すスキル」は別ものである
2. 聞き取れない言葉は雑音として脳に処理される
3. 聞いているだけでは脳に記憶されない

以下に、それぞれについて詳しく説明します。

「聞くスキル」と「話すスキル」は別ものである

聞き流し学習の一番の問題点は、「聞く練習」をして「話すスキル」を伸ばそうとしていることにあります。

聞くスキルと話すスキルは別ものなので、聞く練習をしても話すスキルを伸ばす効果はありません。

英語で話すスキルとは、

1. 頭の中で英作文して
2. 声に出して言う

という作業を一瞬で行うことです。

英語を話せるようになるには、この練習が絶対に必要です。

でも、聞き流し学習では、この一番大切な部分がすべて抜けています。

自分で英作文して声に出して言う練習をせずに、英語を話せるようになるわけがありません。

英作文は、脳みそをフル回転させる必要がある、かなり疲れる作業です。

だから、多くの人は、聞き流しているだけで効果が出るという宣伝文句の教材を選びがちです。

でも、聞き流しでは効果はありません。

聞き流し勉強では「勉強している気はするけど上達しない」という残念な結果に終わってしまいます。

英語という価値のあるスキルを身に付けるには、やはりそれなりの努力が必要なのです。

聞き取れない言葉は雑音として脳に処理される

私は、子供のころから洋楽が好きで、ビートルズやボンジョビ、ハロウィーンなど英語の曲を毎日聴いていました。

英語を理解できなかったので、歌詞は分からないままにリズムと歌声を聞くだけです。

つまり聞き流し状態です。

その結果、私の英語力にどんな効果があったかというと・・・何の効果もありませんでした。

毎日、何年も英語を聞いていたのに効果なし・・・残念。

私の他にも洋楽を毎日聞いている日本人は大勢いますが、「洋楽を聴いていたら、ある日、突然英語が口から飛び出した」なんて話は聞いたことがありません。

どうして、英語を聞いているのに英語が上達しないのか？

それは、意味を知らずに聞いている英語は、言葉として認識されることなく「ただの音」として脳に処理されるからです。

音として脳を通過するだけなので、英語力アップの効果はありません。

それでは、意味の分かる英文オーディオを聞き流せば英会話力アップの効果があるかというと、以下に説明する理由から効果は期待できません。

聞いているだけでは脳に記憶されない

あなたは英語を聞き流しているとき、どれくらい集中していますか？

集中して聞いているつもりでも、聞き流しているときの集中力は、自分で英語を話そうとして四苦八苦しているときの数分の一程度もありません。

試しに、今日の出来事を何か１つ選んで、それについて英語で話してみてください。

たとえば、以下の文を英語で言ってみましょう。

かなりの集中力が必要になるはずです。

英語で言えましたか？

さらっと読み流してしまわずに考えてみてくださいね。

たったこれだけの短い英文を言うだけでも、あれこれと考えてかなり頭が疲れますよね。

英語を話すということは、それだけ疲れる作業なのです。

でも、英語を5分間、聞き流してもぜんぜん疲れませんよね。30分聞き流しても疲れません。

脳が疲れないということは、自分では集中しているつもりでも、実際は集中していないということです。

つまり、聞き流しているときは脳はほぼ休憩しているということ。

休憩状態で英語を聞き流しても記憶に残らないし、スキルとして身に付くことはありません。

つまり、英語力アップの効果は期待できません。

英語を話せるようになるために絶対に必要なこと

英語を話すということは、

1. 英作文して
2. 声に出して言う

ということです。

そして、聞き流しでは効果が出ない一番の原因は、英作文の練習をしないということです。

ということは、英語を話せるようになるには英作文の練習をするのが効果的ということが分かります。

自分で英作文するといっても、何をすればいいか分からないと思いますので、ここでは英語ペラペラに直結する2種類の英作文のしかたを紹介します。

英語を体で覚える練習と自由な英文を作れるようになる練習です。

驚くほど効果があるのでぜひ実践してください。

英語を体で覚える練習

英語を話せるようになるには、英語を理屈で理解するだけではなく、体で覚える必要があります。

英語を体で覚えるには、瞬間英作文トレーニングが効果的です。

瞬間英作文とは、日本語文を見て、瞬間的に英語に訳して声に出して言う練習のことです。

たとえば、

「私は本当にコンピュータが好きです」

という日本語文を見て

I really like computers.

のように英語に訳して、すぐに声に出して言います。

頭の中であれこれ考えて、時間をかけて英作文するのではなく、日本語文を見たとたんにパッと英文を言えるように繰り返し練習をします。

「私はスポーツが本当に好きです」

I really like sports.

「私はピアノを弾くことが本当に好きです」

I really like playing the piano.

のように同じパターンの英作文を繰り返し練習することで、英語のパターンを体で覚えてしまうことができます。

結果として、以下のような効果があります。

• 言いたいことが英語でパッと出てくるようになる。
• 英会話のときに正しい文法で英語を話せるようになる。
• 正しい前置詞を自然に選べるようになる。
• TOEICなどの文法問題は、考えなくても答えが分かるようになる。

瞬間英作文は、英会話の上達にもTOEICのような筆記試験にも効果があるので必ずやるべき勉強法です。

英語学習の最初の段階で、瞬間英作文をたっぷりすると、その後の英語学習がずいぶんと楽になります。

瞬間英作文の効果的な練習方法については、以下のページの「ステップ２：基礎文法を「知っている」から「使える」にアップグレードする」で詳しく説明しています。

⇒ ライバルに差が出る英会話の勉強法！もう迷わない3ステップ独学テクニック

瞬間英作文の練習ができる教材は、以下のページで紹介しています。

⇒ どんどん話すための瞬間英作文トレーニングの感想

⇒ 瞬間英作文に使えるアプリとおすすめ教材

⇒ 中学1年の英語で話せる教材と勉強法

⇒ 中学2年の英語でスピーキングはどれくらいできるの？

⇒ 究極の英語スピーキング！中学3年の英文法で英語ペラペラになる方法

なお、瞬間英作文は、オーディオを使って練習するとさらに効果が上がります。

学習効果を最大限に引き出すために、必ずオーディオ付きの英会話教材を使いましょう。

自由な英文を作れるようになる練習

瞬間英作文は、英会話教材を使って決められた英文を繰り返し練習するという効果的な練習法です。

瞬間英作文をしっかりやっておくことで、正しい文法で英語を話せるようになります。

でも、英語教材に載っていない内容について自由に話せるようになるには、自由英作文が効果的です。

自由英作文とは、外国人と会ったときに話したい話題について、前もって英作文しておくことです。

たとえば、外国人と英語で話すときに、いきなり「茶道」について説明するのは難しいと思います。

でも、前もって、辞書を使って調べながら英作文しておけば、イザというときに英語でスムーズに説明することができます。

自由英作文は、以下の手順で行うと効果バツグンです。

⇒ココナラはこちら

⇒ランサーズはこちら

話したい話題について事前に英作文しておくことで、英会話のときにスイスイと言葉が出てくるようになります。

英作文を読む練習をしっかりしておくと、作文した英語をそのまま読み上げるだけでなく、単語を入れ替えながら会話の中で使えるようになります。

驚くほど効果があります。

すでに聞き流し教材を使っている人はどうすればいいか

すでに聞き流し教材にお金と時間を費やしてしまった場合はどうしたらいいでしょうか？

その場合は、すぐに瞬間英作文と自由英作文に切り替えることをおすすめします。

正しいと信じて今まで続けてきたことを止めるのは精神的に辛いことです。

今までつぎ込んできた時間とお金が無駄になるように思えるからです。

でも、今、勉強法を変更しないと、これからも時間とお金を無駄にし続けることになります。

それよりは、思い切って効果の出る勉強に切り替えた方がいいでしょう。

なお、なかなか思い切りがつかない場合は、以下のように判断してはどうでしょうか？

聞き流しを続けても効果は出ないので、いずれにしても勉強法を修正することになるはずです。

すでにお金と時間をつぎ込んだことを止めるのは勇気がいりますが、傷が深くなる前に方向修正することをおすすめします。

投資の世界では、損をすることが分かっていても、さらに損失が大きくなる前に見切りを付けることを損切りといいます。

英語学習でも、効果がないと分かったことは、それ以上、時間を浪費する前に見切りを付けた方がいいです。

自由に英語を話せるようになるには

このページでは、どうして聞き流し教材では効果が出ないのかと、どうすれば効果が出るようになるのかについてお話ししました。

「英語の聞き流し勉強」は、インターネットが登場する以前からある勉強法です。

でも、かなり昔からある勉強法・英語教材にもかかわらず、聞き流し勉強で英語を話せるようになったという人は、広告に出ている人以外に見たことがありません。

聞き流しだけで効果があるというのは、誰にとっても魅力的に見えます。

でも、効果のない手法に手を出して大切なお金と時間を無駄にしないように気を付けてください。

自由に英語を話せるようになる勉強法

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